サンホラ考察2~Baroque~2
- カテゴリ:マンガ
- 2009/01/17 18:11:45
考察です。
少々ダークな内容になっているので苦手な方注意。
まずこの話を一言で言うと、
「同性愛」です。
主人公の少女(バロ子と表記)が彼女を愛してしまうお話。
この話の鍵は
「縺れ合うように石畳を転がる、《性的倒錯性歪曲》(Baroque)の乙女達。」
というところだとルナは思います。
まず性的倒錯とはなにか。
性的倒錯とは、
人間の性的行動において、病理的とみなされる種類の嗜好やその実践のこと。(ウィキペディア)
簡単に言うと変態性欲、変態性癖。ということです。
性的倒錯の例として、
サディズム・マゾヒズム・フェチ(足とか手とか)・同性愛など
結構大抵の人が持っています。
異常ではないです。
ですが行動に移す移さないとではだいぶ変わっていくと思います。
昔(最近でもいるかも)人が死ぬ所に興奮を覚えるという殺人犯がいたそうです。これは興奮することが異常なのではなく、行動に移してしまうことが異常なんだとルナは思います。
まあでも人が死ぬ所に興奮するって言うのはいいものではないと思いますが。自分で楽しんでるんならどんなことでもいいじゃないですかね?周りに迷惑、影響を与えなければ。
でも現実は、エグいアニメとかゲームとかを大量にもっている殺人者…なんてのも出てきたりしていますから…なんとも言えません。
足フェチとかだったらいいと思います。
異性の好きな部分なんだし。
まあ、それは置いといて、
ここまでの性的倒錯の説明で、バロ子が同性愛の性的倒錯なのはわかったと思います。
バロ子は彼女に思いを打ち明けてしまった。行動に移してしまった。
ルナは同性愛とか理解がある方だと思うので、異常者だとは思いませんが彼女はバロ子を異常だと思ったのでしょう。拒絶し、泣きながら逃げて行きます。
で、注目して欲しいのはここからです。
「縺れ合うように石畳を転がる、《性的倒錯性歪曲》(Baroque)の乙女達。」
乙女達ってことは、バロ子だけではなく彼女も性的倒錯なんだということが読み取れます。
では何の性的倒錯だったのか。
それは冒頭の、バロ子と彼女との出会いの所に隠されているとルナは思います。
「楽しそうな会話の輪にさえ、加わることは恐ろしく思えました。
私には判らなかったのです、他人に合わせる為の笑い方が。
いっそ空気になれたら素敵なのにと、いつも唇を閉ざしていました。
そんな私に初めて声を掛けてくれたのが、彼女だったのです。
美しい少女(ひと)でした、優しい少女(ひと)でした。
月のように柔らかな微笑みが、印象的な少女でした。
最初こそ途惑いはしましたが、私はすぐに彼女が好きになりました。
私は彼女との長い交わりの中から、多くを学びました。」
いつも1人でいたバロ子。
しかし突然彼女がバロ子に声をかけ、仲良くなる。
彼女はバロ子に、『違う』ということは『個性』であり、『他人』という存在を『認める』ということ。大切なのは『同一であること』ではなく、お互いを『理解し合うこと』なのだということを教える。
ルナの考えですが、彼女はバロ子に近づき、仲良くなることで自分の自尊心を満たしていたのではないかなと思います。
一人になっている少女を助けることで、私は優しい少女でいられる。
つまり彼女は自己愛の性的倒錯なのだとルナは解釈しました。
Baroqueというのは歪な真珠のことを指しますが、真珠は貝の体内で出来るものです。
バロ子にとっての真珠は彼女に対する恋心。だったんだと思います。
彼女と出会ったことで宝石のように光り輝いた真珠。即ち生まれた恋心。
赤い真珠は歪んでいるのだから、それは彼女に対する「歪んだ気持ち」。
彼女への気持ちが歪んでいるからこそ、彼女を殺したことが絆であり愛の証である。
そういうことだと思います。
「誰も赦しが欲しくて告白している訳ではないのです。
この罪こそが、私と彼女を繋ぐ絆なのですから。
この罪だけは、神にさえも赦させはしない......。」
と言っていますが、これは神に告白することで彼女との歪んだ愛の絆を確かなものにしたかった、なのだと思います。
つまりバロ子自身も不確かだったのだと思います。
最後に仮面の男はこの罪を赦します。
そして唯一Baroqueだけが最後に仮面の男が喋ります。
唯一喋ったのと罪を赦した理由、
それは仮面の男自身の真珠も歪んでいたから…なのでしょうか
Baroque Vierge, Baroque zile fine...=歪んだ真珠の乙女、歪なる日に死す...
・・・・・・
・・・・・すげーな(∀)
作ってみんなで、アニメなどについて語っていますw