今週読了した石田衣良の一冊をご紹介しましょう。著者は若い人には「池袋ウエストゲートパーク」でおなじみの作家ですし、クイズ番組なんかも良く出てるから、分かる人も多いよね。若い主人公たちをテーマに時代を描くのがとても上手で、池袋ＷＧＰの話で「そうそう」と思うことも多かったのでは？でもあの中の大人の描写も秀逸だった。「１ポントの悲しみ」という短編で３０代の恋愛も描いているけど、「40゜」は４０代の男たちの物語だ。ＩＴ長者が会社から追い出されお金だけになってたり、４０歳の引きこもり、オタク、銀行マン、そしてコピーライター。主人公は広告代理店をやめて、独立はしたけれど…。独立したそれぞれの話が最後にイベントで一緒になって盛り上がるんだけど。歳を重ねた人ほど、この物語に共感するかも、そして時代を切り取ってる。オススメ。

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