天使と悪魔のlovesong
- カテゴリ:自作小説
- 2010/02/19 22:50:45
その天使は世界にあきれていた。
なぜ束縛されなきゃいけないのか。
なぜ外へ出てはいけないのか。
なぜ自分は天使なのか・・・・・。
その悪魔は世界にあきれていた。
なぜ束縛されなきゃいけないのか。
なぜ外へ出てはいけないのか。
なぜ自分は悪魔なのか・・・・・。
~第一章~
「姫様ぁ!!フェミリア様ぁぁ!!!」
「もういやだ!あんな所・・・・!!」
ここは天使の国(エンジェルアイランド)。と、悪魔の国(デビルアイランド)の
境にある「迷いの森」。この森は昼でも暗く、その名の通り一度入ったら二度々
もどれないという森だ。
フェミリア様とは、天使の国の王様と王妃の間に生まれた姫である。
「ハァハァ・・・。早く・・・逃げないと・・!マルコが来る・・・・!!」
マルコとはフェミリアの執事である。
(それにしても、ここは何処なの?森ってのは分るけど・・・。なにかしら・・・?
とても・・・・怖い・・。)
「あっ・・・!!」
(痛い・・・!長い間走ってないから足が鈍ってる・・・!!)
「もう!なんでこうすぐ転んじゃうの!!」
「・・・・・・。大丈夫・・・・?」
「っ!?」
目の前には自分とは全く違う人が立っていた。とても黒く、男性のようだ。
「え・・・・。あ、はい!大丈夫です!!!!」
「・・・・なら良かった・・・。」
「っ・・・!」
その男が見せた優しい笑顔。それを見た瞬間、フェミリアはときめいた。
(な、なに・・!?この気持ち・・・。もしかして、これが一目惚れ・・・!?)
そう。フェミリアはその男に一目惚れしてしまった。
しかし、彼女はまだ知らなかった。
その男が天使にとっての敵の悪魔だと言う事を・・・・・・。