俺小説 瀬木根ビオの憂鬱 プロローグの3
- カテゴリ:自作小説
- 2010/03/21 00:48:32
昼休みであった。
「ちょっと、あんた」
背後で瀬木根が何やら言っているのを僕はスルーし…
ようとしたら首根っこを捕まえられ、
「痛ぇ!」
「呼んでるのに無視?」
「ああ…僕のことだったの」
「あ、あんた以外に誰がいるのよ」
そう言われればたしかに、こいつは転校初日で友達もなにもいないのだった。
互いにあんまり馴れ馴れしいからそのあたりの配慮が欠けていた。
いやー僕と瀬木根は親密な関係を築けそうだなあ!周囲からの視線が痛え!
「つーか首放せ!」
こっちも痛え!
「…悪かったわね」
「うん、悪かった。お前が隣に住んでる幼馴染ならまだ許されるが、転校生でその態度は正直痛い」
首とか、視線とかな。
「で」
方向修正。
「何か用か?」
「うん、ちょっと聞いていい?」
ちょっと断ってみようかと思ったが、時間を無駄にしたくなかったのでやめた。昼休みは短い。
「何だよ?」
「うん、あんたお昼は学食でも食べるの」
「ああ、そうだけど」
今も焼きそばパンを買いにいこうとしていたんだが……。
「ちょっと待って」
そういうと、瀬木根は鞄から弁当箱二つを取り出して、言った。
「か、勘違いしないでよね。別にあんたのためにお弁当二つ作ったんじゃないんだから!」
「当たり前だ!だがならば何故弁当を二つ作った!さては両方食べるんだな!?」
「ち、違うわよ!失礼なことを言わないで!」
「ならば何故だ!」
僕はこの謎を解くためならコナンでもネウロでも連れてくる覚悟を決めた。
おもむろに、
瀬木根が言った。
「こんなことも、あろうかと、よ」
「どんなことを見越してんだ!」
お前は予言者か!
「つべこべ言わずに食べなさい!」
「……」
こんなに食う気のしない弁当は初めてだった。
だって不気味だもん。
「少しでも残したら許さないんだから!」
こんなに空気のしないツンデレも初めてだった。
不気味すぎる。
「はあ……いただきます」
食ったのだが。
味は不気味ではなかった。
美味であった。
「だから、料理は上手いってキャラだよな…って、坂口、どうした?」
気づくと、坂口が馬鹿みたいに大口を開けていた。
「……坂口?」
「は、話はそれで終わりですか?」
坂口が震えながら尋ねてきた。
「あ、ああ。そうだけど…」
「大変なことになりました!」
坂口が飛び上がって言った。
実際にそのようなリアクションを起こす人間を初めて見たのだが。
「どうした?」
「あってはならないことなのですよ!」
「は?」
「料理上手はわたしのキャラでしたのに!」
「はあ…」
随分と手前勝手な言い分だが…まあわかる。
こいつの料理は確かに上手い。確かに美味い。
「波坂さんに部長さん…思えば、この部活メンバーはわたしのキャラを立てるのにいい人材ぞろいでした…」
「部長ね。そういや今日はまだ来てないな」
そう。この部活の部長は別にいるのだ。
「いいでしょう!わたしはその瀬木根さんと勝負をします!彼女をこの部室に連れてきてください!」
「また勝手なことを…」
つーか。
「この部活って何部だっけ?」
色々問題のある質問を一つ。
「ああ……それは、部長さんのみぞ知る、ですね」
「色々問題のある答えが返ってきた!いいのかこの部活!」
などと馬鹿話をしていたら、
不意に扉が開いた。
「呼ばれた気がしたー!!」
……。
呼んではいないのだが。
「おっと、二人でいい空気を邪魔したかい?ならばグットタイミング。何故なら私はこの部活で君らに自由を与えるつもりはないからだ」
しかもわけのわからないことをしゃべり始めたぞ。
なんて。
もう慣れているのだが。僕らは。
僕はその、女子にしては高い上背を持ち、女子にしてもでかい胸を揺らす乱入者を見た。
「不意な登場は心臓に悪いですよ。部長」
「ならば最高。何故なら私は心臓に悪い部長だからだ」
こいつが僕らの部活(細かいことは無視してくれ)の部長であり、僕らの中で一番年上の先輩。
先輩のくせに大人げなく、後輩を困らせることを生き甲斐とし、坂口と違って背も胸もある、性格の悪い姉貴みたいな奴。
岬真咲部長の登場だった。
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評判が良かったのでまたあげました。
もっと評判があがるともっと頑張れる気がします。
そしてコメントを残してコインを落としていってくれれば(殴
さておき。
もうすでにネタが尽きてきた+文章力の限界+iMac慣れねえ!
の三大要素により悩まされてきてます。
とりまーiMac慣れるよう頑張りますーノシ
ハルヒじゃないといいながらも・・・
あれどうみてもハルヒだろってキャラになりましたなビオさん;;
これからの展開に期待が集まっておりますです^^
どんどんパクっちゃってくださいw
iMac、慣れるようにがんばってくださいねbb