Nicotto Town


噛みました。……うれしくて。


俺小説 瀬木根ビオの憂鬱 部活モードin部室の2

「今日の部活は料理だ!」
 部長がめんどくせぇことを言い出した。
「当然、転校生にも参加してもらう」
「なんでそれが当然なの!?」
 瀬木根がつっこんでいたが、僕も同意見である。
 しかし、僕はつっこまない。
 こいつに「なんで?」は通用しない。
「ていうか、ここは一体何部なの?」
「そんなもの、料理部に決まっているだろうが」
「待て部長!さっきは柔道部だと言っていたぞ!」
 僕だ。
 こういうときは、つっこみが必要だった。
「わけがわかんない……」
「そういうわけだから、あきらめろ」
「うう…たしかに抵抗は無駄な気がするわ」
 あきらめてくれると、話が流れやすくて結構である。
 だが、厄介なのがもう一人。
「料理ですか!?これはわたしの出番ですよね!?わたしの見せ場ですよね!?全力で一芸披露いたします!?」
 坂口だった。
 いや、お前の一芸とか本当に知らないし。
「…坂口、一応聞くが、お前の料理の腕は本当に確かなのか?」
「さっきそう言ったではないですか」
「まあ、そうなんだけどな」
 今思えば、あの言葉がこの謎展開のトリガーだったのだろうか。
 どこで聞いてんだよ部長。
「わたしの微塵切りは、タマネギを粉微塵にします」
「それは微塵切りじゃない!」
 汁が飛び散って目が痛い!
 どうやったらそんなになるんだ!
「素晴らしい技術です」
「いや、謎の技術だ」
「出番をくれる部長さんに感謝」
「いや、そういうことじゃ無いと思うんだが」
 部長の陰謀は、計り知れない。
 それでも、なんとなーくは分かるんだよね。あと、きっかけくらいは。
 過程は無視して。
「で、部長。この部屋には水道もガスもねーから家庭科室を借りないとならないだろ。手は回してあるのか?」
「ん?ああ。友達のホームサイエンス部長に部屋を空けてもらうよう頼んであるよ」
「まじかよ。そりゃまた迷惑なんじゃないか?つーかそれ本当に良いのか?」
「ああ。依頼に一工夫入れたからな。そろそろ向こうから連絡が来ると思うんだが…」
 prrrrと。見計らったように。
「丁度いい。ホームサイエンス部長だ」
 うちの部長が電話に出る。
「こちら豊臣。そちらの軍勢はどうだ?」
「戦国バサラ!?合戦してんの!?」
「眼帯の男?馬鹿者、そやつが伊達政宗だ!追え!」
「やっぱり戦国バサラだ!何で豊臣の連合軍で戦ってるんだよホームサイエンス部!?」
 piと。電話を切った。
 部長の友達というから気になってはいたが、やっぱりただ者じゃないのかもしれなかった。
 侮るなかれ。ホームサイエンス部長。
「よし、これで家庭科室は空いたぞ」
「ホームサイエンス部総出で合戦に向かったのかよ…」
 はんぱねぇ。
「それでは、これより我々は家庭科室へ向かう!異論は?」
「はい」
 僕が手を挙げた。
「よし、手を下ろせ」
「はい」
 僕が手を下げた。
「って聞いた意味ねえ!」
 部長に、質問を聞く意思など最初から存在していなかった。
「ふう」
 とは言っても、すでにあきらめている僕には関係ないのであった。
 おそらく実演をさせられるのは、完全に乗り気の坂口と、完全に巻き込まれた瀬木根だろうと僕は推測する。
 しかし、
 瀬木根もよくつきあってくれるな。
「ん?何よ」
「いや、何でも無い」
 以外と、付き合いの良い方なのかもしれなかった。
 なんて、それは僕が昼間に喋ったときから既に気づいていたことではあったのだが。

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あれ?ネタが少ない。
今回は展開ベースだったからかな?

ぽろっと書きました。続きました。
このコーナーはしばらくご無沙汰でした。
期待してくれた皆さんには申し訳ありませんでした。
こんな長文読んでられねーよという方は普通に日記だけ読んで付き合って下さるとこれ幸いで御座います。
目を通していただいた方、このような拙い文章をご愛読くださり、まことにありがとうございます。今後ともごひいきに。

と。
作家のあとがきっぽく締めるのもありかと。
固っ苦しいですね。ただの痛いプロ気取りともとれます。
でも、感謝の気持ちは本当なのでね。

んじゃノシ
(がんばって続かせます)

アバター
2010/03/31 19:11
いよいよお料理ですか~^^
次回でみんなは何を作るのかな・・・かな?
楽しみにしておりますです!
それじゃ赤根頑張れ~(*>∀<*)/~
アバター
2010/03/31 01:47
がんばって続かせてください!!!
楽しみにしてます^^



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