腕にラムちゃんのタトゥーがある男、Matthew Sweetの傑作3rd「Girlfriend」のタイトル曲。

とにかく、完璧な曲です。歌の良さ、曲の良さ、コーラスワーク、バンドの一体感、録音の状態、ミックスの精度、すべてが完全に調和している。「Girlfriend」というこの曲の中に、ロックンロールの美しさがすべて入っているといってもいい。ダルではなく、かといって過度に煽動的でもなく、すべての音が「程よさ」の中でニコニコしているのです。

Matthew Sweetという人はもともと非常に優秀なソングライターだと思うのですが、ニール・ヤングのように作品によって作風を変化させるところがあります。Velvet Crushのメンバーや元TelevisionのRichard LLoydのように複数の作品に参加している盟友はいるものの、固定的なバンドメンバーを持っていないことも一因としてあるのかもしれませんが、非常に良い作品とまあまあの作品が時にある。そんな中でもこのアルバムは、何かの魔法が掛かっているとしか思えない傑作中の傑作。代表作です。

腕にラムちゃんの刺青があることから分かるとおり、この人は日本のアニメおたくです。このPVには寺沢武一の「コブラ」の映像が使われていますが、CDのアートワークにもドミニクの絵が使われています。

http://www.youtube.com/watch?v=nrzvOEcizRo

ここ数年はソロのリリースペースが極端に落ちてきているこの人ですが、映画「Austin Powers」を通じて親交を得た元BanglesのSusanna Hoffsとの共作「Under The Covers」（Vol.1とVol.2）も非常に聴きどころ満載の良作です。

http://www.youtube.com/watch?v=aoZEkk2VI_Y

しかし、Susanna Hoffs（50歳！）の変わらぬ美しさに比べ、Matthewのここ数年の太り方といったら…。