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アイドルマスターDS、その2


 友達はネットアイドル仲間のゴスロリ少女・サイネリアだけ。趣味は映像編集とパソコン。そんなひきこもりネットアイドルは、果たしてリアルで大成できるのでしょうか?

 1・重症のヒッキー
     ↓
 2・外出に慣れることから始める
     ↓
 3・アイドル活動、開始!

 順当に考えればこのプロセスですが、プロデューサー・尾崎女史は、絵理ちゃんのケアリングにおいて「2」を飛ばしてしまいました。いきなり事務所に連れ込まれた絵理ちゃんはタジタジ。

 そりゃ、「アイドルやりましょう!」ってム所に連れ込まれたら、ひきこもりでなくてもオドオドしますわ。

 絵理(なんか騙されてる? でも、どう言えば帰してもらえるか、わからないし)

 きっとこんな気持ちのはず。

 それでも、絵理ちゃんはリアルアイドルに少しだけ興味がありました。絵理ちゃんことネットアイドル・エリーは、ネトア界では大人気のヒロイン。ただ、エリーの動画には「歌」が入っておらず、サイネリアも「歌を入れましょうよ! こんなに可愛いムービーなのに、もったいないです!」とよく言います。

 歌えるようになったら、もっと面白いムービーが作れるかも? だけど恥ずかしい……。私の偏見ではネットアイドルの時点ですでに恥ずかしい一線は越えてると思うのですが、プロにはプロなりの羞恥心があるのでしょう。

 しかし、絵理ちゃんはとても引っ込み思案で、人見知りもします。カメラに向かって歌うだけでも怖いのに、人前で歌うなんて、すぐにできるようになるはずもなく。尾崎女史と無人のステージでイメトレする、地味なシーンが続きました。

 無人ステージで童謡の「しゃぼんだま」を歌えるようになった絵理ちゃんは、尾崎女史に促されるまま、新人オーディションに挑戦! 発声や歌唱力はまだまだですが、持ち前のビジュアルで新人枠をゲットです。

 成長を実感した絵理ちゃんは、お世話になってる尾崎女史とのツーショットを、ブログにアップ。「X月X日、尾崎さんと一緒に」……ちょっ、尾崎女史の実名を晒しちゃうの? ネットアイドル・エリー!

 サイネリア「センパイ(エリー)、このひと誰デスカ?」
 絵理「ふふ、内緒♪」

 はてさて、アイドル生活にもようやく慣れ始めた、ある日のこと。事務所では尾崎女史が「妖精を見たわ……」と放心していました。そのうちストーリーにカラんでくるんだろうな、と私も思っていた妖精さん。

 妖精「センパイ、最近なんか様子がオカシイと思ったら!」

 ゴスロリ少女・サイネリアが絵理ちゃんの前に現れたのです! サイネリアはリアルアイドルをよく思っておらず、また、尾崎女史のほうもネットをよく思っておらず、割と大人げないケンカに。

 尾崎「社会性がないから、非常識な格好で出歩けるのね。ハッ」
 サイネリア「現実なんてヨゴレばっかりデスよ。辞めちゃいましょう、センパイ」

 オフ会で信者を連れて歩いてるサイネリアとバッタリ出会った時には、第二回戦。ファンのことを信者呼ばわりするのは、ネットアイドルのデフォなのでしょうか???

 尾崎「あなたこそ、いい加減 夢から覚めたら? 鈴木さん」
 サイネリア「なな、なんでアタシの名前!」
 絵理「尾崎さん、実名をばらすのは、やりすぎ……」

 ブログで他人様の実名を晒してる誰かさんが仲裁に入ったところで、ケンカは止まらず、絵理ちゃんはサイネリアとオーディションで対決することになってしまいます。

 尾崎「投票で決めるですって? 不正でもされそうね」
 サイネリア「裏工作がデフォなリアルと違って、ネトアはピュアなんデス!」

 そういえば、元祖アイドルマスターが大ブレイクしていたちょうどその頃、現実の「モーニング娘。」は仮面が剥がれまくり、スキャンダルの続出で世間を騒がせていました。中でも格別に印象的だったのは、ファン感謝祭の前日に「できちゃった婚」が発覚したことでしょうか。某掲示板にはファンたち、いいえ信者たちの慟哭が書き綴られ、阿鼻叫喚だったそうな。

 つまりサイネリアの言いたいことは、ヨゴレとは一切無縁のバーチャルアイドル『アイドルマスター』をみんなもプレイしよう!ってことなんですよ。たぶん。

 ネットアイドルからの挑戦を退けた絵理ちゃんは、リアルアイドル活動を続行。そろそろ名も売れてきました。ところが、幽霊屋敷の特番に出演してから、妙なウワサが流れ始め……?

 だらだらと続く。





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