なんとなく日本人
- カテゴリ:小説/詩
- 2010/04/13 16:47:35
ここ1年ほどの Discover Japan の中で総まとめ的な本に出会いました。
「なんとなく日本人」小笠原泰 PHP新書
日本人のアイデンティティの在りようが欧米とどのように違うのか
日本語の特殊な成り立ち、世界屈指の文脈依存言語であること。
相手との関係性によって述語が決定され、視覚的な言語である。
これらの特徴をもった言語を駆使するなかで培われてきた日本人の特質。
この特質を活かしながらグローバル化に対応していくためにはどうしたらいいのか。
絶え間なく外部の文化を取り入れそれを日本化し自家薬籠中のものにしてきた強み。
有史以来の耐えざる日本化、持続性と変容性こそが日本人の特質だという。
「文明の衝突」でサミュエル・ハンチントンが日本を【日本文明】と
独立した文明圏としたときはびっくりして「日本だけでひとつの文明圏なの?」と
思ったりしたけど、ここ1年読んだ本からすると、かなり世界的に見ても類似性がない。
日本人である限りごく当たり前のことが、世界的に見て『おかしい』ことの方が多いようだ。