Nicotto Town


海月さんの呟き


青い鳥。 その1

あたし――新庄 真子はある夢を見ていた。それは…ずっと過去の話で
あった。


……あれは,夏の出来事だろう。
「ママー。あれ何ぃ?」
幼いころのあたしが,指を指しながら,ママに向かって話しかける。
指の先には,青い鳥が1羽。
「あれは,鳥だよ。…あれ?真子ちゃん,知らないの?」
「ち,違うもん!知ってたもんっ!ママに教わると,改めて分かった
気がするんだもん!」
幼いころのあたしは必死に言い訳をしている。
「そっか~。じゃあ,1つ教えてあげるよ」
そう言って,ママは微笑む。
「あれはね,幸せの青い鳥なんだよ」
「幸せの青い鳥ぃ?チルチルとミチルが探したのがここに来たの?」
「そうよ。きっと,真子ちゃんには幸せが訪れるわ」
「へえ~。……ママにもきっと来るよね?」
「なにが?」
ママの少し細い瞳を見つめながら言った。
「幸せっ。だって,ママも見たじゃんっ!」
「…あら,そうね」
そう言うと,ママは微笑んで,あたしに頬ずりをした。
「ママはね,真子ちゃんといれて幸せだよ~」
「ほんと~?真子もだよ~」
不意に,ママがまじめな顔になった。
「ママね,お話があるんだ」
「なぁに?」
「実はね………」




ゴンッ。
「いったぁ……」
目が覚めた。ここはあたしの部屋。ベッドであたしは寝ていた。近く
には本が1冊。
どうやら,本が頭にぶつかったみたいだ。
「…また,か」
また,夢を最後まで見れなかった…。
その絶望感があたしを襲う。体が少し重くなった気がした。
「なんで見れないんだろう……」
右手に持った青い羽を見て呟いた。この羽は,今見ていた夢でもら
った羽だ。(あ…夢の中じゃなくて現実でよ。)
ママがあの時言おうとしていたこと…。それがどうしても知りたく
て,羽を握りしめながら寝ている。
なのに…うまくいかない。最後の最後にいつも何かが起きて途切れて
しまう。
「いったい何で……?」
そんなあたしの呟きは,空しく響いた。

アバター
2010/05/07 19:32
気になるね。
一体何を言おうとしてたんだ。。。

こっちからのコメには理由が1つありまして。
相談というかお願いです。
嫌ならはっきりNOって言ってくれてどうぞ。

前書いていた「好きだから」覚えてる?
カンナ・直也・蘭・洸・優斗のお話。
カンナ目線で書いていた。
あれをまたこっちで書こうと思います。
今度は設定はこの前とは全く別。
実はちょくちょくパソコンで書いてたんだけど。
5人は中学入学して同じクラスになり、そこで初めてであった。という設定。

そこでお願い。
全く違う設定だけど、蘭・洸・優斗を使ってもいいですか?
次インしてこのコメをみたら返事ください!
初めにいったように嫌ならはっきり言ってね。

以上、海帆からのお願いでした。
アバター
2010/05/05 18:26
こんにちは。
小説、読ませてもらいました^^
とっても面白かったです。

私も小説を書いてるので、良かったら見に来て下さい><



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