ワイアット・ベリー・スタップ・アープ1848年3月19日 - 1929年1月13日）は、アメリカ西部開拓時代の保安官で、有名なのはOK牧場の決闘ですね

　

　20歳のころバッファロー狩りで生計を立てガンマンとして有名にり、1873年、ウィリア・サザーランドと結婚してカンザス州ウィチタの保安官事務所で働いていましたが、1876年4月、仲間と口論して解雇されます

　1878年、やはりカンザス州のフォード郡ドッジシティで新たに保安官事務所に勤務し、保安官チャールズ・バセットの下で保安官助手に任命されました

　1879年9月に、やり方の荒っぽさからドッジシティを追放され、アリゾナ州のトゥームストーンに移り住み農業のかたわら賭博場の胴元になりますが、3か月後、兄のバージル・アープがトゥームストーンの保安官に就任して兄の元を訪れます

　1881年、アープ兄弟はクラントン兄弟をはじめとするカウボーイズと呼ばれる土着の牧童達（牛泥棒などの不法行為をもっぱらとしていた）と対立を深めていました
 　1881年10月26日、「フライ写真館の隣にある空き地から、フリモントストリートに出たあたりで、カウボーイズが銃を所持しているので、武装解除するべき」との市民の忠告を受け、バージルは、ワイアット、モーガン、友人のドク・ホリデイと共に彼らを武装解除するべく出かけますが、撃ち合いとなり、カウボーイ組5名中3名を射殺しました

　これが世に言うOK牧場の決闘です
 　
　決闘後、アープ組は殺人罪で起訴されましたが、全員無罪となり、この判決を受け、カウボーイズはバージルとモーガンを闇討ちし、バージルは腕を、モーガンは命を失いました
　その後、ワイアットはモーガン殺害の実行犯と見られたフランク・スチルウェルをツーソン駅構内で殺害したと言われています
　この事件によってカウボーイズ派の郡保安官ジョン・ビアンにより逮捕状が出され、ワイアットはカウボーイズの追及を受けることとなります
　一方ワイアットも連邦保安官助手の資格を得ており、保安官同士が互いを付け狙いあうという異常事態となりました
　結果として、カウボーイズのリーダー格のカーリー・ビル、リンゴ・キッドが殺害され（アープ組が殺害したと見なされているが事実は不明）、ワイアット、ドク・ホリデイはコロラドに逃走して一連の事件は終息します

　晩年ロスアンゼルスに定住し西部開拓時代の伝説的な生き証人になっていましたが、映画監督のジョン・フォードと親交を持ち彼の西部劇製作に多大な影響を与えました

　1929年1月13日、ロスアンゼルスにて膀胱炎で死去。80歳。

　ワイアット・アープは、映画などでバントライン・スペシャルと呼ばれる拳銃（作家ネッド・バントラインがアープに贈ったとされる、コルト・シングル・アクション・アーミーの銃身が非常に長い特注モデル）を使っている場合がありますが、しかしこれは伝説で、本当に使っていたかどうかは定かではありません
　
なんとも激しい人だったのですね