雑文「未来への約束」
- カテゴリ:小説/詩
- 2008/10/26 00:14:30
過去と他者は変えられない
変えることが出来るのは
未来と自分だけだ
どこかのテキストサイトで目にした言葉。
本当にそのとおりだと思う。
だけど、人は
他者を変えようとする
過去起こった出来事を修正したいと願う
だから無理が出てくる。焦燥や葛藤が生まれる。
そんなこと、できるはずもないのに。
「あのとき、こうしていればよかった」
なんて思いながら過去に生きているのなんて
きっと耐えられないし、自分らしく生きれない。
一瞬の思い出にすがって、生きていく気持ちも
今なら理解できるけれど・・・
過去はあまりにも静かすぎて、波風ひとつ立たない。
動かない。だから例えようもなく寂しくなる。
過去はどんなに美しくても、これからの自分に何も
与えてはくれない。もう何一つとして。
それが分かっていてもすがってしまう。なんて愚かなんだろう、人は。
そう、もっともっと昔は、未来は輝いてた。
この先に何が起こるのだろうと
考えただけでドキドキした。
過去はまだ少なく、すがる思い出も何一つなかった。
だけど気がつけば
いつの間にか未来より過去のほうが光を放ってる。
過去の自分ほど、未来の自分が輝いているなんて
思えなくなってることに気付く。
もう、ワクワクする未来が自分を待っているなんて
思えない、どうしても。
あたしはすでに、次の舟へ何か大事なものを渡してしまった。
希望とか、未来とか、憧れとか、夢とか
そう呼ばれるようなものをすべて。
はるか太古の彼方からずっと乗り継いできた舟に
小さい子供たちを乗せてしまうと、大人たちはそこから
降りる決断を迫られる。舟には乗れる人数が決まっていて
誰かが降りないと沈没してしまう。ある一定の年齢に
達すると、そういうことが自然と見えてくる。
これはもう決定的に身体で感じる。もちろん舟から降りても
あたしたちの人生は続いていく。舟が転覆しないだろうかと
ハラハラ見守りながら、弱々しく岸辺から手を振ったりもする。
まぁそれも気楽な人生なのだろうけれど
その先には決して行けない。
自分本位に生きられるのは若い者だけの特権だ。
そのうち嫌でも生きられなくなる。自分以外の他者、
子供や恋人や、家族などのために自分を殺さなくては
ならない、そういう日がやってくる。
それを成熟と見るか、退行と見るかでずいぶん心持ちも
変わってくるものだけど。
「未来は変えれる」確かにその通り。だけど、
過去が重く、深くなっていくたびに変えるのが怖くなる。
大きな変化が怖くなる。
変える為に動かす力を出すために何かを捨てなくてはいけないから。
過去の産物はあまりにも重く、肩にずっしりとのしかかってる.
降ろせば楽になれるだろうと思っていてもなかなか降ろせない。
ずっと、心に残ってるセリフがある。
ムーミンに出てくるスナフキンの言葉だけど
何気なく目にした日から、ずっとずっと心にささくれのような
ものを残してる。普段は忘れていても、時々ふとした
拍子に引っかかって立ち止まる。そんな感じ。
「ものは自分の物にしたとたんに、
あらゆるめんどうが降りかかってくるものさ。
管理したり、移動させたり。
ぼくはいつだって見るだけにしている。
そのほうが重い荷物をウンウンいいながら運ぶより
ずっと楽だからね」
欲しくても手に入れない。
そんな生き方が出来る人間は強い。
自由であるということは孤独なものだし、
そのための強さが必要になってくる。
他者に依存しながら、自由でいられるなんて思ってたら
大きな大間違いだ。
だから多くの人が自由と引き換えに他者と共存
あるいは他者に依存(あるいはその両方を)することを選ぶ。
重い荷物をひとつづつ背負っていく。
手に入れてしまえば、それに対する責任も出てくる。
そしていつの間にか、あらゆるものを背負ってしまっている
未来さえも動かせないくらい窮屈になってしまう。
変えるための力さえ、奮い起こせないほどそれは重い。
だから、たとえ馬鹿げた約束でも
未来の約束が一つあればそれで救われる。
未来を、動かす約束が。
刹那の自己満足だと思われようとも。
って、悪用やパクリはしませんので…^^;
ぐったりした(笑)
確かに今いろんなもんを背負ってるよな。
この今を大きく変えるのはとてつもなく労力を使うかもやけど・・・
ただ、この先にまだ知らない大きな道があることを夢見て、日々変化を求めながら。
自分で閉じてしまったら、今で終わってしまうからねぇ。
未来の約束・・・ステキな言葉w
それだけで、生きていけるんよね。
誰かの言葉で、
過去や未来を考えるのは
今の自分に満足してないからだ
って言ってたの思い出した。
過去や未来を考えないでいられる
今を満足している人間は強い人に限られるんだろうけどね・・・