下田治美さんの著書のタイトル。
書店でこの文庫本が目に入ったときすぐに買いました。
私自身まさにそう思っていたから。
妻は精神科医に見殺しにされたのです。
まわりの人間も私をがんじがらめにしていました。
妻を救えたのは私しかいなかったのに。

私は子供が好きなのでオムツを替えたりミルクをやったり、
休日は親子で出かけるという幸せな日々を過ごしていました。
しかしある日妻がアルコール依存症になっていたのです。
保育園の送り迎えに毎日追われていたので、
下の子が小学校に入ったら今後のことを話して考えて行こうと
思っていたのでショックでした。
仕事のストレスや親や姉のいやがらせもあったのでしょう。
妻の家族はちょっと変わっていたのです。

私の実兄の嫁がカウンセラーをしていて、私は気が進まなかったのですが
私の父が段取りして話しを聞いてもらうことになりました。
それが悲劇の始まりでした。
身内だし話聞いてもらうだけならと思っていたら、
その結果を先生に見てもらわないといけないと
義姉の勤めている大阪の医者まで通うことになりました。
妻一人では行ける状態ではないので、週２、週１回付き添って
２時間くらいかけて通いました。

女医だったこともあり妻も話易いと思って安心していたのですが
なぜか妻の病気の原因は私のせいだと・・・
妻が言ったのではなく、先生にそう言われたらしい。
親子４人暮らしで妻がそうなったら夫に原因があると思うのは
不思議ではないが、私に詳しい話も聞かないでそう決め付ける
のはどうなんでしょう？
妻は仕事をやめたいしか言わなかったのに（通院しだしてから休職）

医者に不信感を抱き、医者を替えたほうがいいと思いました。
妻も調子がいいときはそう思うと言っていたのですが・・・
義姉に「自分が正しいという考え方が悪い！」と言われたのです。
妻にも同じことを言ったらしい。
妻は医者を信頼してると言いだし、医者を替えたから治るという
保障もないので躊躇してしまいました。
妻が私に反発しだしたので私は自分の思いを抑えることが今の
妻には一番いいのだと我慢しました。
それで胃潰瘍になってしまいました。

まず自分の病気を治すことを考え、妻のことは医者の言う通りに
しておこうと思いましたが、身体的に入院させたほうがいいと思い
医者にお願いしたのですが「そんなに入院させたいのか！」と
私がまるで妻を邪魔者扱いしているように言われ、やっと
「じゃ体重が３０㎏きったら考えましょう。それでも普通に生活してる
人はいっぱいいる。」と言われ、安心してしまったのです。

妻は３０㎏なんてならないうちに倒れ、救急病院に運んだ２日後に
亡くなりました。死因は膵臓炎でした。
医者さえ替えていれば死なずに済んだと思います。
私が普通なら即、医者を替えていたでしょう。
人間なんて本当に弱いものだと思い知らされました。

私が医者を替えなければというのに、親、兄弟、職場・・・・
誰一人味方になってくれるものはいませんでした。
誰か一人でも替えてみればという人がいたら・・・
でも誰も妻を救えなかったことを反省するものはいないのです。
そんなやつらに気を使い身動きできなかった自分が情けない。

「自分が正しいと思っているのいったいどっちなんや！」
だから精神科医なんぞ信用しません。

妻を通院に付き添い看病したのも私一人。
小１と小４の子供を今まで育ててきたのも私一人。
それをだれも理解していません。
毎日言葉のナイフで傷つけられています。
思いやりのかけらもない。

中１になった下の子が１０月から不登校になり、先日クリニックに
連れて行ったのもあって、今日私も診察に行ってきました。
子供とは別の医者ですが。
悩みを話したあげく医者が言ったのは、
「どうして欲しいの？」
アホか？それを判断するのがてめえだろうが！
やっぱり精神科医なんていらない・・・

一読してみてはいかがでしょう？

精神科セカンドオピニオン―正しい診断と処方を求めて (単行本)
誤診・誤処方を受けた患者とその家族たち (著), 笠 陽一郎 (著)

こちらも読んでみたい１冊です。

人それぞれ医者や薬に頼っている人もおられるでしょう。
しかし私はこういう経験をした以上、妻のような被害者や
私や子供たちのように辛く苦しい目に遭う人たちをなくしたいのです。