Nicotto Town



ルリボシカミキリの青 福岡伸一

大ファンの福岡先生のエッセイ集です。

文芸春秋に連載されていたものをまとめたようですが
読みやすいのに内容が濃い!

いつものことですが、いいなぁ…大好きです。


「健全なる懐疑心を」では

『何かを学ぶとき懐疑心を持つことが最も大切な出発点になる。だが、実際のところ、懐疑することは簡単なことではない。なぜなら人間にとって信じることのほうがたやすく、また現代にはことさらものごとを信じやすくする特殊な状況があるからである。』

とあり、超能力番組のトリックをペテンと一刀両断するドーキンス博士のエピソードを紹介する。そして、

『私たちは偶然そうなったとは思えない出来事の連鎖に、特殊な因果関係を見出す。それはヒトが長い進化の過程で身につけたパターン抽出能力である。』とし、
現在の私たちはネットにより地球規模になった生活圏と体験に足元をすくわれているという。
巨大な母集団となるネットの中では『「偶然そうなったとは思えない」出来事はいくらでも起こりうる。』故に『健全なる懐疑心がより重要なツールとなるのである。』


ほかにも、狂牛病の問題、脳死をヒトの死とするならば発生でヒトとされる「脳始」は
いつからになるのか、
といった社会的な問題も非常にわかりやすく、また短く書かれています。


コラーゲンを摂ったからといってお肌ぷりぷりにはなりません。
アミノ酸に分解されて吸収されるだけです。といったお話も「ですよねー」と納得。


テンポがいいので、今度朗読に使ってみようかと思います。

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2010/08/27 20:44
聞かせて欲しい^^ 是非!



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