乙女なげやり 三浦しをん
- カテゴリ:小説/詩
- 2010/10/04 12:47:40
爆笑である。
この人ホントに面白い。
非常にオタクな性格なのだが、サービス精神がすばらしい。
どこまでも可笑しい日常を、可笑しいように書くって
結構大変なことだと思う。
自分の経験でも、あとから考えれば
バカバカしくてまるで漫画のようなことって結構ある。
でも、それを会話じゃなく文章で伝えると面白さが半減してしまうのだ。
やっぱり話者の表情、口調、身振り手振りの大量の情報によって
より面白さって倍増している気がする。
それを、文章だけでやってしまうのだからすごい。
オタクな生活とそれをとりまく家族、友人、バイト先の同僚等々
類は友を呼ぶ的に、面白い人が、一癖も二癖もある人が揃ってる。
どこまでが本当かわからないながらも、大部分は本当だろうと思われる。
非常に潔く自らの偏向な嗜好(BL通)を認め、けっして卑下することなく
楽しく突き進んでゆく。いっそ清々しいほどだ。
彼女の好みの作品など「ちょっと読んでみようかな」と思わせられる。
私もたいがいにオタクである。
本来は編集者になるつもりで、会社訪問していたら
面接のときに、「あなたは編集よりも、書くほうが向いてる」
といわれて作家になったとか。
やはり、ネタが満載の生活がにじみ出ていたのだろうか…。
電車の中で読むと肩を震わせて耐えることになる。
しかも、図書館で借りてる本なのでカバーなぞない。
「この人の本は電車内でも笑いをこらえることができないほど面白いのです」
と宣伝してあげてるのだ。と思うことにする。