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前川製作所(ケーススタディ)

一橋ビジネスレビュー2001年夏号に掲載のビジネスケース「前川製作所」で
す。
2001年時点での内容です。現在と状況が異なる部分がありますのでご注意
ください。

典型的な資本財メーカーなので一般にはほとんどなじみがありません。
主に、工場用の冷凍庫とか冷凍設備の製造販売を行ってるメーカーです。

この会社の特徴は、独法制(独立法人制)という組織形態です。
前川製作所の下に、地域や市場によって分けられた、10~20人程度の子会
社(独法)を持ち、それぞれが販売から設計・工事・アフターサービスの責任
をもっているのです。

前川製作所は、典型的な受注産業に属しており、製品はほぼオーダーメイド
となっているため、各顧客や業種に対して機動的に行動するための組織とし
て独法制が採用されています。
また、大きな物件は、いくつかの独法が集まった「ブロック」で受けるとともに、
独法のリーダー経験者で組織する「総研」での交流・研究により、「分散と集
中の融和」を実現しています。

さて、前川製作所が顧客とのコラボレーションの中で開発したユニークな商
品があります。
「トリダス」という名のこの商品は、鶏肉から骨を外す作業を自動化した機械
です。
冷蔵冷凍装置で鶏肉工場と懇意になった前川製作所社員は、鶏肉工場の
「こんな機械があったらなあ」という声を聞き、その実現のために動き出しま
す。
鶏肉と骨を切り離す作業は、新人がラインで仕事ができる技術を習得するた
めに、半年程度かかります。今後の人員確保のことを考えると、これは必要
な設備だと前川社員は考えました。
一方で、不定形でやわらかいものを機械で処理するのは無理というのが、当
初の認識でした。
開発が始まり、肉と骨を切り離すための刃物がすぐに破損するという問題が
解決できず、途中で開発が一時止まります。
前川社員は、鶏肉加工現場に入り、実際に作業をし、”これは肉と骨を切り離
すのではなくて、「はがす」のだ”ということを思いつき、そのアイデアにそった
工程を実現する機械を開発することに成功しました。

ここで生まれた「トリダス」の技術は、前川製作所のキーテクノロジーの一つ
となっています。

機動力と責任のある小さな単位で、個別のユーザーや業界に徹底的に入り
込むことによってブレイクスルーを得、新しい技術や経験に結びつけることを
可能にするということが、この企業の組織的な特徴といえます。

アバター
2009/03/11 20:36
>イケメン君
そうですか。ありがとうございます。
よかったら、どのあたりが似ているのか
知りたいです。
自分のことって、意外とよくわかんないからね。

>べんき
「トリダスって!!」て感じですね。
ここにはかきませんでしたが、着手から完成までに
10年以上掛かっているようです。

>ジェクト
受注産業の仕事の取り方としては、客と密着して客
の必要な物を見つけるというのは基本的な態度です
ね。
この会社のユニークな点は、2000人以上いる会社を
80社とかの独立した会社にしてしまったことです。
社長が80人。
でも、どうやら2007年に組織を改め、カンパニー製に
したらしいです。
組織設計に正解は無いんだなと思いました。
アバター
2009/03/10 00:18
メーカーとしては当たり前のような気もしますが・・・
でも参考にはなりますね。
特に不況期は、いかに研究開発を維持するべきかというのが
メーカーの永遠の課題です。
アバター
2009/03/09 22:46
おじゃまします。
これなら大企業病とは無縁?
”トリダス”って面白い。いいですよね、こういうニッチそうで
世の中役に立つ装置って好きです。
アバター
2009/03/09 20:35
 難しい話しぬきにして~~~

 価値観が 似てるかもね・・・・

  ^-^  じゃーまたね



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