最後に学ランを着た日
- カテゴリ:きせかえアイテム
- 2009/03/10 00:10:39
私が勤務する学園の制服は学ランです。
卒業式を終えて、生徒たちが中庭でそれぞれ写真を撮っていた時
私の所に近寄ってきたMくんという生徒が
>「先生、服を交換しましょう!」
と言い出して、私は学ランを着て、その生徒はスーツの上着を着て
二人並んで写真を撮りました。
同じくらいの背格好だったので。
その生徒は、20歳の時に山で遭難して亡くなりました。
遺体が見つかったのは半年後で、お別れ会がチャペルで
催されました。私はそこに出席しました。
Mくんのお姉さんが私に
「卒業式に一緒に写真を撮ってくださった先生ですね」
と声を掛けてきました。私は自分がそんな写真を撮ったことさえ
忘れていました。
着せ替えアイテムの学ランを着て、ふとそんな遠い日のことを
思い出しました。
Mくん、きみはこの学園で最初に教えた生徒の一人だったね。
あれからもう10年経ったよ。
P.S.
あのお別れ会の時に、会場に流れていたミスチルの
「 tomorrow never knows 」
はとても好きな歌だったのですが、もう二度とカラオケで歌うことはありません。
きっときみを思い出して泣いてしまうから。
これからやりたい事もいっぱいあったでしょうに
残念ですよね
切ないです
20年・・・短いですよね
でも、仲間たちと勉強して運動して
充実した20年間だったんじゃないかと・・・
そう思います
20歳なんてお気の毒に・・。
10年か。長く感じる人もいるしあっという間という人もいるね。
10年かあ。
これからをたいせつに生きよう。
僕はまだ死というものには実感がなくてよく解りませんが、きっと誰かの心の中でずっと思い出して貰えるのは幸せなことなんじゃないかな、と思います。
学校で楽しく過ごしている写真は何だかご家族の心を慰めてくれるような気がしますよ^^