僕が　君に　出逢ったのは

君が　素敵な大人の人と

楽しそうに　散歩している姿を見た時です

僕は　君に　触れてみたかったけど　

恥ずかしくて、それに

よその　わんちゃんに　触れてはいけないと

言われて　いたから


学校の行き帰りに　君を見るのが

好きでした

幸せそうに　昼寝をする姿

ボールに　じゃれて　遊んでる姿

一緒に　遊べたら　いいなぁ

わんちゃん　飼えたらいいのに




ある日　君の家を　通ると

引越しされて　君は　いませんでした

僕は　泣きました　仲良く　したかった　

勇気を　だして　言えば　よかった　

もう　逢えないんだ　


毎日の学校に　行く　

あの家の前を通るのが　つらい

どうしているだろう？　

きっと　別の場所で　幸せに

暮らしているんだ　


そんな　ある日　僕の前に

君に　よく似た　わんちゃんが

現れました

でも　君とは　違い　とても汚くて

元気のない　わんちゃんで

僕は、　君と仲良く　出来なかったこと

思い出しました

よその　わんちゃんに　触れては　いけない

約束を　　破り　そのわんちゃんに

近寄り　声を　かけました　


ねぇ！　わんちゃん　どこから来たの？

か細い　泣き声・・・　えっ！

よく見ると　君だったのです

どうして？　あの素敵な大人は？

引越し　して　逃げ出して　来ちゃったの？

迷子に　なっちゃったの？

僕は　その日の夜に　お父さんに

君の話を　しました


君が　どうして？　そんなに　汚れているか

僕には　わからない　大人の事情で

君が　ひとりぼっちに　なってしまったこと

僕は　その夜　独り　布団の中で泣きました


男の子は　人前で　泣いては　いけないと

お父さんと　約束していたからです

お父さんは　僕に　言いました

家で　飼って　あげれたら　いいんだけどな

お前が　ちゃんと　面倒みれるかな？

それより　大事なこと

その　わんちゃんが　お前を　どう思うかな？


僕は　そんな難しいこと　わからなかった・・・

でも　お父さんは　よそのわんちゃんに

触れては　いけない　約束は

君には　触れても　いい　　特別だと

そう　言ってくれました

僕は　次の日から　毎日　君を探し

あち　こち　君のいそうな場所　探して

君を　見つけた

あんなに　綺麗な毛並みで　元気だったのに

僕は、　　君と　仲良く出来るだろう

いっぱい　考えたよ

だんだん　痩せて　もっと汚くなってきてる

匂いも　わんちゃん臭い匂いに　

僕は　毎日の給食を食べてる時に

君が　今　どうしているだろう

気になり　胸が　いっぱいで　食べれなく

なって

そうだ！　残して　持っていって　あげよう！

食べて　くれると　いいんだけど

君が　初めて　食べてくれた時

元気のない君が　うれしそうに　しっぽ

振ってくれて　僕の顔　舐めてくれた時

僕は　嬉しくて・・・

その夜に　お父さん　お母さんに

相談し　お願いした

でも　君を　家に迎えることは

いいよ　とは　言って　もらえずに

ごめんよ　そんなことも　知らず　君は

僕に　駆け寄って来てくれて

もう僕が君を　探すより　君が僕の

そばに　いつも　近くにいてくれる

学校にまで　ついてきてくれて

おとなしく　じーっと　帰りまで　待っててくれて

学校の　お友達からも　変人のように

みられてるけど　大丈夫だよ

僕は　君の友達だから　何を言われても

平気だよ　君は　しゃべれないけど

僕は　わかるよ　君の気持ち

どんな大人だって　君をいじめたら

僕が　君を　守ってあげるからねっ！


そんなある日曜日　お父さんが僕を呼び

こう　言いました　お母さんが　

お前が　わんちゃんと　いるところを見て

凄く　慣れていて　おりこうさんなわんちゃん

なんだってな　　名前あるの？

うんん　わんちゃんだよ！

僕は　軽く　頭に　げんこ　もらい

お前に　名前　あるように　わんちゃんに

名前　決めて　あげなさい　

そう言われて　僕は

君に　ベッティー

そう　決めたんだ　ベッティー

どうしてか？　僕に　いつも　べったり

してくれるから　＾＾

ベッティー！　ほら！　行くよ！

どこの　わんちゃんより　おりこうさんで

僕の言うこと　ちゃんと理解してくれて

ベッティー　最高だよ！


寝坊も　しなくなったよ　だって

ベッティー　が心配だもん

何して　遊ぼうか？

おやつ　一緒に　分けて　食べようねっ！

そんな僕に　とうとう　根負けしたのか

お父さんもお母さんも　ベッティー

君を　家族の一員として　

連れて帰って　おいで！　そう言われて

僕は、　嬉しくて　泪がこぼれて

男の子は　泣いちゃいけない

でも　無理　ベッティー　今　行くよ！

動くな　そこに　いろ！　待ってろ！

夢中に　全力で走って　行ったよ

泪で　にじんで　君が　よく見えない

でも　　あんなに　汚いはずなのに

今　綺麗だよ　もう　僕の家の子なんだよ

さぁ　一緒に　帰ろう！　ごはん　食べよう！

お風呂にも　一緒に　入って　洗ってあげる

そして　一緒に　やわらかい　ふとんで

寝よう　ベッティー！今日からは　いっも

一緒だよ！　始めは　段ボールだけど

ちゃんと　素敵な　お家も　僕が作るよ！

ありがとう　友達に　なれて　ありがとう

ベッティー　！　君が　好きだよ！

　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｄｒｅａｍ ｓｔａｒ　☆