捕食者なき世界
- カテゴリ:小説/詩
- 2011/01/24 22:32:21
捕食者なき世界 ウィリアム・ソウルゼンバーグ
昨年のCOP10の直前に発行され、
10月に予約したけど年明けにようやく順番が回ってきました。
357Pもあり、届いた当初は「2週間で読み終わる?」と不安でしたが
そんな気分が吹っ飛ぶ面白さです。
頂点捕食者の絶滅が生態系にどのような影響をもたらすのか、
イエローストーンから狼が消え、鹿が安全に暮らせるようになって、
森にどんな変化が起きたのか。
半世紀以上前から世界各地で進められてきた、
捕食動物が果たす役割の研究をまとめた本。
様々な事例が丁寧にわかりやすく説明されており、
特にイエローストーンに再び狼を放してからの展開が面白い。
意外だったのは人間のペットである犬やネコが、頂点捕食者がいなくなることで
野生動物に対しての捕食者の地位についてしまうことだ。
餌を充分与えられていても、捕食動物の本能は消せない。
そのため多様性に富む生態系が崩されていく。
しかし、かつて被捕食者だった人間は、自分たちが滅ぼした頂点捕食者と
今度はうまくやっていけるのだろうか?
この本の原題は「Where wild things were」
これは「かいじゅうたちのいるところ」の原題「Where the Wild Things Are」に
かけてあるとのこと。
Areがwereと過去形になっている。

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- ナイト
- 2011/01/25 00:10
- 生態系が 壊れてしまうのでしょうか・・・・・^^;
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