原作とあるの名場面集(17巻)
- カテゴリ:小説/詩
- 2011/03/05 17:02:24
はい。
今回から、原作とあるの『旧約禁書クライマックス編』である17~22(18はなぜか抜きますw)から、名場面(自分が独断と偏見と好きなキャラ中心で選んだ)を一つずつ、原作から抜粋して記させていただきます。
言うまでもありませんが、ネタバレ注意です!
17巻はイギリス編。
その中で最も一押しのシーンは、あの男の登場シーンでした。
そして、騎士団長(ナイトリーダー)は両手で握った処刑用の斧を、一切の迷いなく振り下ろした。
第三王女ヴィリアンの首をめがけて。
迷う事で、余計な痛みを与えまいとでも言うかのように。
同時、
ドッパァァァ!! という凄まじい衝撃が、取り囲む 『騎士派』 へと襲いかかった。
それは居並ぶ騎士達を薙ぎ倒し、騎士団長の持つ処刑用の斧を粉々に打ち砕いた。
その瞬間。
吹き飛ばされた騎士の中の数名が、呆然とした調子で呟いた。
「・・・・戻ったか」
その瞬間。
馬上にいた第二王女キャーリサは、カーテナ=オリジナルを手にしたまま、余裕の態度を崩さずにこう言った。
「戻ったか」
その瞬間。
砕けた斧の柄を適当に放り捨て、正面を睨みつける騎士団長は、目の前に現れた強敵に対し、笑みすら浮かべて大声を張り上げた。
「戻ったかッ!」
そして、複数の口が同時に動いた。
誰かが、あるいは、誰もがその名を告げたのだ。
「「「ウィリアム=オルウェル!!」」」
第三王女ヴィリアンは、自分の身に起きたことが理解できなかった。
先ほどまで地面にへたり込んでいたはずの自分の体が宙に浮いている。いや、違う。とある男の腕の中にいた。片腕で第三王女の体を抱える屈強なその男は、もう片方に巨大剣を握っていた。三メートル以上もの長さを誇る、あまりにも大きすぎる武器を、軽々と。
(中略)
ヴィリアンは、知っている。
その男の名前を知っている。
「ご無事ですか。王の国の姫君よ」
最低限の礼節だけを弁えた、短い言葉だった。多くを語る事を好まぬ傭兵の言葉だった。その端的な言葉を受けて、第三王女はようやく事態を理解した。
この暖かい腕の持ち主は、ヴィリアンのために立ち上がってくれた。
『王室派』、『騎士派』、『清教派』、その全てに見捨てられても。
傭兵だけは、駆けつけてくれた。
「・・・・・遅い、です・・・・・」
その事実を前に、ヴィリアンの瞳から、ボロッと涙が溢れた。
これまでのものとは明らかに違った。
涙の理由は変わっていた。
こんなにも流したい涙があったのかと、驚いてしまうほどだった。
彼女は自分の中から込み上げるものに逆らわず、ポロポロと大粒の涙をこぼしながら、ありったけの力を込めてこう叫んだ。
「遅いんですよ! この傭兵崩れのごろつきがぁ!!」
はい、ウィリアムさんこと、アックアさんのターン!でしたねww
アックアさんは好きですねー。
16から好きでしたが、17、18での活躍がハンパなかったですww
次回は19巻の名場面です^^
「ようテロリスト、熱膨張って知ってるか?」
機長は結構キャラたってたと思いますww