Nicotto Town


シン・ドラマ汁


『踊る大捜査線~ヤツらを解放せよ!~』感想文

※ネタバレはありますが僅かですので、見てない方もお読みになって構わないと思います。

やっと言うか何と言うか、踊る大捜査線 the movie 3を見てみた。何故かうちにセル版のDVDのしかもプレミアム・エディションがあったので、このところ特番ばかりで暇なんで見てみた。
実は踊るは昔っから好きで、ちょうど再放送で踊る熱が高まった頃から熱中して見ていたクチ。映画も2作目は映画館に見に行ったな。レインボーブリッジのやつ。だけど、遅まきながら実は織田の性格に難があり、柳葉と仲が悪くてなかなか次回作ができないとかいう話を聞いてから、魔法が解けるようにすーっと踊る熱も冷め、いかりやが亡くなり、昨年映画が公開されると聞いてもイマイチ見る気になれなかった。しかも最近では踊るの一番有名なテーマ曲が盗作という噂も流れ(著作権のない曲だから犯罪にはならないそうだが)、ますます萎えてしまっていたところ。
しかし踊るが嫌いになったわけではない。今でも最初のテレビシリーズを見ると、当時のことを思い出して懐かしくなる。今となっては珍しくもなくなったが、当時は刑事をサラリーマンとして描いたこのドラマは異色の作品で、これ以降の刑事ドラマに多大な影響を与えたんだよね。日本の刑事ドラマのターニングポイントにあった作品だと思う。そして何より今でも面白いんだよね。
この3作目も、メインスタッフもキャストも大体当時のまま、登場人物もそのまま年を取るという、日本ではどちらかというと珍しい形式を取った。しかしメインキャラの1人だった和久役のいかりやの逝去はいかんともしがたく、伊藤淳史が甥として出演、係長となった青島の下につくという形でフォローされた。しかしやはり、伊藤ではいかりやの跡を継ぐという荷は重かったようで、和久ノートという小道具を駆使してはいたが、いかりやほどの存在感は出せなかった。まぁ当たり前なんだけども、やはりいかりやの存在がどれだけこのドラマにとって重要だったかを再認識させられた感じだ。あくまで突っ走る主人公、少し斜に構えたヒロイン、ガチガチだが正義感の強いキャリア、彼らをフォローし、時には叱咤し、時には肩の力を抜いていた大先輩、実にバランスがよかったんだと思う。そのバランスが崩れてしまい、もう誰にもそこを支えることができなくなってしまった。それはちょっと寂しかった。
また、今回室井がほとんど湾岸署の連中に絡んでおらず、一応会議室の中で出てきてはいたが、青島に直接会ったのは終盤のほんのワンシーン。やっぱり仲が悪いんだなと思わせた。しかしスタッフにまで気を遣わせるほど険悪なんだな…。このドラマは青島と室井という、警察機構の中においては水と油のような存在の2人が、目的を共有してともに戦っていくというのが魅力の1つだっただけに、画面にまで中の人の感情が影響してしまうのは、本当に残念である。
それから、なんだか納得のいかないシーン展開が多かった。終盤、新湾岸署に閉じ込められたすみれが、マイクで外の青島に向かってメッセージを伝えるシーンがあったが、あれ、いるか?w なんか皆しんみりして聞いていたけれど、そこしんみりするとこじゃないだろと思った。まぁ青島が、自分は難病に犯されていると勘違いしていたから、本人たちはしんみりしてたのかもしれないけどさ…。あそこは、鳥飼が一倉管理官を説得して青島を真奈美のところに行かせる方がよかったんじゃないのって思うんだけどなー。鳥飼も微妙な立ち位置の人だったなぁ。
それとスリアミなんだけど、もうとっくに署長も袴田も定年退職してる年なのに、いまだに出世もせずそのままの役職で居座ってるのがあまりに不自然w あと真下も、確かキャリアなんだからもっと早く所轄署の署長クラスになってるはずなんだよね。交渉課とかやってて出世が遅れちゃったのかな。
それとエンディング、織田が歌うLove Somebodyのバックを荘厳なオーケストラが…。合わないにもほどがある。織田が歌うなら軽め、オーケストラ使うなら歌なしが定番だろうに…。
なんだかんだで、さすがに昔ほどの勢いが感じられなかった。ピリピリするような緊張感、胸のすくような爽快感、ずしんとくる和久さんの言葉、少しせつない身分を超えた友情など、過去の踊る大捜査線にあったものがかなりなくなり、不必要なまでのリンクとか、馴れ合いとか、そういうのしか残ってなかったような気がする。リンクも馴れ合いも昔からのファンにとっては嬉しいものなのだが、そればかりだとちょっとね。それとも、私が刑事ドラマを見慣れてしまったってことなんだろうか。

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2011/04/01 23:56
公開が去年の7月初旬ですね~
織田の歌も、クラシックっぽいアレンジも全然いいんですよ。
ただその2つが融合することによって、私には少し理解しがたい価値が生まれる、のかな?
老年レギュラーがどんどん抜けてるし、肝心の青島と室井の絡みもなくなってくるでしょうから、
次回作は難しいかもしれないですね(´・ω・`)
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2011/04/01 23:06
DVD出たんですね・・・
そういえば、この映画去年の夏くらいでしたっけ?(^m^
まかろんはエンディングの歌、織田ちゃんの鼻声交じった唄声が、けっこー気にいりましたがw
まー曲とは関係ありませんがww
次回作は厳しいのかな~。



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