名前を消した男 15
- カテゴリ:自作小説
- 2011/04/25 17:01:15
鉄橋が僕の視界の中でだんだんと大きくなってゆく
津波は鉄橋を超えて川を遡ったようだ
鉄橋には道路側に鉄橋を支えるためのコンクリートの橋台と橋脚があった
その橋脚と橋台の間を抜けるように道路があり、鉄橋の落下から道を守るために造られたコンクリートの壁が橋脚にもなっているのだ
その橋脚に車が一台、底をこちらに見せてぶつかっているのが目に入った
近づいてライトで照らしよく見ると橋脚と橋台の間で横転した形になって道路をふさいでいる
『津波に流されたのか』
車はちょうど僕の背より少し高く、底の色は全体に黒かったかったがマフラーの管だけがライトの光を反射して白く光っていた
僕はタイヤに足を掛け上になっているタイヤを持って車によじ登った
車の中をライトで照らす
何か人影のようなものが車の中に見えた
『ぎゃ、車の中にヒトがいる』
僕はすぐに車のドアを開こうとしたが堅くて開かないし、横向きの車の上で立つことはできない
車の上に寝そべった形になっている僕は、車の反対側の屋根側に降りフロントガラスからライトを照らし中を覗いた
車の中では二人の人間が折り重なるよにシトーと窓ガラスの間に倒れていた

























でも、亡くなっているのでしょうか?
波の飲まれても助かった方がいるようですが、明暗を分けたのは
運なのでしょうか。。。