パンドラの鍵 1章〔中編〕
- カテゴリ:自作小説
- 2011/04/25 20:27:36
日向はボスから渡された木箱を受け取り、まじまじと見つめる。
日向「・・・なんだこれ」
ボス「さあね。開けてみたらどうだい?」
東「ああ、俺も気になるな」
弥生「アタシも。なんかそそられますなー」
皆に促され、箱をの封を解いて中身を確かめる。
その中にあったのは、1本の鍵、そしてマイクロSDだった。
鍵の大きさは、直径10cmほど。
鍵としては、少し大きすぎる代物だった。
日向「これは・・・鍵?」
ボス「・・・そうみたいだね」
弥生「なあんだ、つまんないんの。そんな大袈裟な箱に入ってんだから、もっとすごい物かと思ったのに」
日向はとりあえずそれをバッグにしまい、今度はマイクロSDを携帯に差し込もうとするが
日向「・・・あ、充電切れてやがる」
弥生「アタシの携帯貸そうか?」
日向「いや、いいよ。もしウィルスとかだったら困るしな」
そして時間は過ぎてゆき、いつの間にか6時を回っていた。
東「おろ、もうこんな時間か」
日向「ん、そろそろ帰るか」
弥生「えー、もう帰るの?もうちょっとお話しようぜー」
日向「無茶言うな。明日学校だし、そろそろ夕飯の支度しなきゃなんねぇ」
弥生「むー。分かったよ。また明日ね!」
骨董店を出ようとすると、ボスが日向に声をかける。
ボス「真」
日向「ん?」
ボス「・・・アンタは、これからでっかい壁にぶつかることになると思う。でもね、絶対に諦めるんじゃないよ。アンタは一人じゃないんだ」
日向「・・・え?」
ボス「・・・さ、早く帰んな」
こうして店を出る日向と東を見送り、ボスは呟く。
ボス「・・・まったく。どうして神様ってのはこんなに残酷なのかね・・・」
弥生「うん?なにか言った?祖母ちゃん」
ボス「アンタに男が出来ればいいって言ったのさ」
弥生「にゃ!? なななな何をそんな」
ボス「真から聞いたよ。引く手数多なんだって?」
弥生「真ーーー!覚えてろよこんちくしょー!」
東「どうした?」
日向「いや、急に寒気が・・・」
10分ほど歩き、東とも別れた日向は帰宅の路に着く。
日向宅は一戸建てで、結構広いのだが、そこに住むのは日向1人だ。
しかし、彼の両親は健在だ。
1つ下の妹もいる。
日向が12歳の頃、父と母が離婚し日向は母親に引き取られたのだが、二年後、母が男と蒸発し、生活費や家のローンは父が払ってくれており、母も時々連絡を寄越す。
父は結構やり手の実業家なので、その程度の金を出すのはわけない。
しかし、日向は14歳の頃から2年間、1人で暮らしてきたのだ。
この無駄に広い家に、たった1人で。
無論、寂しさを感じないはずがない。
だが、そんな彼を救ってくれたのが東と弥生、そして妹の小春だった。
日向「・・・ホント、無駄に広いよな・・・この家って」
そして日向は思い出したかのように、携帯の充電を行い、先程のマイクロSDを差し込む。
そのSDに入っていたのは、電話番号、メールアドレス、そしていくつかの改造ツールだった。
日向「・・・なんだこれ?」
すると、突然携帯が震え、日向は驚く。
電話がかかってきたからではない。
ディスプレイに映し出された番号が、先ほどのSDに記されていた番号と同じだったのだ。
日向は恐る恐る通話ボタンを押した。
??「こんばんわ、初めまして。これからよろしくお願い致します」
声は男の物だった。
日向「・・・お前は誰だ」
??「私の名前は・・・そうですね。フールとでも呼んでもらいましょうか」
日向「そういうことじゃねえ!なんで俺の携帯の番号知ってるのかって聞いてんだ!」
フール「まあまあ。それについては順を追って説明させて頂きますので」
日向「・・・・・・・」
フール「では、まず祝いの言葉を。おめでとうございます。あなたは選ばれました」
日向「・・・選ばれた?何にだ」
フール「何・・・と言われると難しいですね。強いて言うならば『パンドラの意思』とでもいいましょうか」
日向「パンドラの・・・意思?」
フール「ええ。鍵を受け取られたかと思いますが?」
日向はバッグの中を漁り、先ほどボスから受け取った鍵を取り出す。
日向「・・・これのことか」
フール「日向真様。貴方にはこれからその鍵を集めて頂きたい」
日向「・・・どういうことだ」
フール「その鍵は一つだけあっても何の意味も持ちません。その鍵が10本揃うことで、『パンドラの箱』を開けることができるのです」
日向「・・・ちょっと待て、何の話をしている」
フール「今はこれ以上お話できません」
日向「ふざけるなっ」
フール「申し訳ございません。ですが決まり事なので」
日向「・・・クソ!」
フール「では、次にこの”ゲーム”のルールを説明させて頂きます」
日向「ゲーム・・・だと?」
フール「ええ。ルールは至って簡単です。他の9人の鍵の所有者から全ての鍵を収集した者の望みが叶えられる、それだけです」
〔後編に続く〕
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文章力がなくてすいませんorz
感想くれたら嬉しいです(ペコ
あ、ひゅうが まこと。ですw
ところで日向真の読みは、ひゅうが まこと。ですか?それとも、ひなた まこと。ですか?
八号機・・・
気になるなぁ・・・。
あ、あと、カヲルはかっこいい!
新劇場版・破 観ました。アダムに乗って出てくるカヲルはカッケ~
マークフラットさんの小説初めて見ました!!
続きが気になりますね・・・。