「私は日本という女性と結婚」 ドナルド・キーン氏
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- 2011/04/28 11:33:37
【米国】ドナルド・キーン氏、コロンビア大で最終講義[11/04/27]
日本文学研究の第一人者で、東日本大震災を機に日本永住と国籍取得を決めた
ドナルド・キーン米コロンビア大名誉教授(88)が26日、同大での最終講義を
行った。
キーン氏は冒頭、博士課程の学生ら約10人を前に日本帰化の決意を表明。
「(日本人に)勇気を与えたと言ってくれる人がいる。私も、そうであることを願う」と
語った。9月までに東京都内の住まいに移り住む予定だ。
講義のテーマは能の歴史。キーン氏は自らの体験もユーモアを交えて披露し、
日本留学中の1950年代に初めて能を見た際には
「長時間の正座が大変で空腹にも襲われ、実は苦痛だった」と告白。
「でもその後、能を愛すようになった。あなた方も日本に行って、私と同じ体験を
してくれることを願う」と学生たちに訴え、大きな拍手を浴びて、半世紀を超す
コロンビア大での研究生活に終止符を打った。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110427-OYT1T00424.htm
ニューヨークのコロンビア大で、最終講義を行うドナルド・キーン氏
関連ニュースは産経サイトから 2011.4.17 11:52
【「私は日本という女性と結婚」 ドナルド・キーン氏、永住へ帰化手続き 】
日本文学研究で知られる米コロンビア大名誉教授のドナルド・キーンさん(88)が日本に永住する意思を固め、日本に帰化する手続きを始めたことが15日分かった。関係者が明らかにした。関係者は「東日本大震災で大変心を痛め、被災者との連帯を示すために永住への思いが固くなったようだ」と話している。
キーンさんは1922年、ニューヨーク生まれ。学生時代に「源氏物語」の英訳を読み、日本文化に興味を抱いた。日米開戦後は海軍情報士官として、玉砕した日本兵の遺書を翻訳したり捕虜を尋問。復員後、英ケンブリッジ大、米コロンビア大、京都大で日本文学を学んだ。「日本文学の歴史」「百代の過客」「明治天皇」などの著作で知られる。
三島由紀夫とは京大留学中の54(昭和29)年に知り合って以来の友人で、三島作品の翻訳も行った。2008(平成20)年に文化勲章を受章した。
松尾芭蕉の「おくのほそ道」をたどる旅をし、英訳も出版。東北大(仙台市)で半年間、講義したこともある。それだけに、被災地の状況を心配している。平泉の中尊寺は難を逃れたが、何度も訪れた松島や多賀城など芭蕉ゆかりの地は大きな打撃を受けた…。
キーンさんはこれまで1年の半分ほどを東京都北区の自宅で過ごしてきたが、26日にコロンビア大で最終講義を迎えることもあり、日本に永住することを決めた。周囲に「日本が大好きだから」などと説明しているという。
【危機だからこそ】
法務省は15日、震災直後の3月12日から4月8日までの4週間に日本から出国した外国人は延べ53万1000人で、このうち発生後1週間では24万4000人だったと発表した。震災発生前の1週間は14万人だった。
震災と福島第1原発事故を受けて、各国が一時的な出国検討を勧告したり、被災地からの帰国支援を実施したことが影響した。
NHKのインタビューに応じたキーンさんは「日本は危ないからと、(外資系の)会社が日本にいる社員を呼び戻したり、野球の外国人選手が辞めたりしているが、そういうときに、私の日本に対する信念を見せるのは意味がある」と語った。
「私は自分の感謝のしるしとして、日本の国籍をいただきたいと思う」とし、夏までに日本国籍を取得する考えだ。
独身を通してきたキーンさんは「私は『日本』という女性と結婚した。日本人は大変優秀な国民だ。現在は一瞬打撃を受けたが、未来は以前よりも立派になると私は信じる」と、新たな祖国になる日本の復活を信じている。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110417/art11041711580005-n1.htm
ドナルド・キーン氏の著作は何冊か読みましたが
どれを読んでも、日本への尽きせぬ愛が溢れていました。
そんな方が「日本を信じる」と言ってくださるなら、
私も信じられるかもしれない、氏の信頼に足る日本でありたい
と少し希望が湧きました。
のようなものなのでしょうね。
日本人として誇らしいです。
ドナルド・キーン氏は戦後日本文学研究のさきがけのような方ではないでしょうか。重鎮ですね。