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月の雫のティールーム ~ニコとお茶会~ 3


 しゃららん。しゃららん♪
 月明かりの雫の音が、今日は弾んで聞こえるのは。
 ティーカップを揺らすわたしが、うきうきと弾んでいるから。
 しゃらららん♪

 あ。こんばんは。
 わたしは、ニコ。
 今日は、とっても浮かれてる、ニコ。
 とても、とっても、いいことがあったの。
 いいこと。嬉しいこと。
 あのね。あのね。
 わたしの声が、届いていたの。

 新しい家具がお店に並んで、アイルは早速買い込んで。
 新しいお部屋を、どうしようかなって悩んで、あれこれ試しながら考えて。
 そうやって、作ったお部屋にね。
 ふたつあるお部屋の、その両方にね。
 あのミツボトルを、並べておいてくれたの。
 そしてね。言ったの。ちょっと頼りない、自信がないみたいな顔で、ぐるりとまわりを見回して。
 どこに向けたらいいのかなって顔をして、何もない、何も見えないどこかに向かって。
『どうぞ、使っていいからね』
 それから、ちょっと首を傾げて。確かめるみたいに、付け足した。
『……ニコ。いるんだよね?』
 ――いるよ。居るよ!
 
 わたしは、ニコ。
 わたしの姿は、やっぱり見えなくて。
 声も、とてもとても遠い、まぼろしみたいにあいまいなものだったらしい。
 でも、しゃららん、って。
 透明なその音が、聞こえた気がして、耳を澄ましたんだ、って、アイルは言った。
 そうしたら、わたしの声も聞こえたんだって。
 気のせいかもって思っちゃうくらい、小さく頼りなく。
 だけど、アイルは耳を澄まして。
 私が『居る』って信じて、聞き取ってくれたの。

 それでね。
 ほら、これは、『わたし』なんだって。
 こんな風かな、って、アイルが想像する、わたしなんだって。
 へんなの。ふしぎ。くすぐったい。
 ふわふわと薄く透けるマント。ひらひらの服に、蝶の髪飾り。
 むきだしの腕で、はだしで。かわいい羽で、かろやかに跳んで、飛んで。
 ふふ。うふふ。
 くすぐったい。

 あ。
 もう、ポットがからっぽになっちゃう。
 アイルの新しいお部屋の話、したかったんだけど。
 それは、また今度にするね。

 わたしは、ニコ。
 またね。


 * * * * *
ハニースウィング(髪型)は、可愛いけど可愛すぎて買わずにいたんですが。
丁度4月後半のP限定が森カフェ&妖精シリーズで、ニコにいいなぁと思って、コーデしてたら髪はあれがいいかも!と思ったので購入w
こういうお遊びも楽しいなぁ。

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