お題対応『悪魔の辞典』
- カテゴリ:小説/詩
- 2009/04/18 10:27:45
【辞典】 一つの言語の成長を阻止し、その言語を固定した融通の効かぬものにするため工夫された邪念のこもった文筆にかかわる装置。ただし本辞典はきわめて有益な作品である。
【成就】 努力の死、不快感の誕生。
【誕生】 あらゆる災難の中で最初でしかも最もものすごいもの。
【淑女ぶる女】 外面如菩薩内心如遣手婆。(げめんにょぼさつないしんにょやりてばばぁ)
引用 アンブローズ・ビアス著 『完訳 悪魔の辞典』 創土社
自分の・・・一番よく開く本をご紹介してみます。
ビアス氏はアメリカのジャーナリストで風刺作家です。
この『悪魔の辞典』も、元は新聞のコラムに載せてたものを集約したもので、
時事ネタ、他お国柄からどうしても読み込めない部分もありますが、
多くは万国共通の機知に富んでいると思われます。
AからZまで辞書形式でチョイスされた単語に痛烈な皮肉をこめた文章をそえた作品です。
「完訳」は古書店や古書展覧会をしつこく回れば今でも発見できると思います。
ステキデザインの化粧箱に真っ黒な本が収められてます。
昔の本の装丁は素晴らしいです。
値は倍以上になってるものと思われますけど・・・・。
昭和46年初版発行だって・・・・(今見た/笑)わー。生まれてないや。
わかりやすく手っ取り早く読むなら岩波文庫あたりがいいでしょう。
初期の完訳で読みたい方は角川文庫から出ているのが訳陣が一緒なのでいいかもです。
他にもハードカバーで再版されてますが、名訳、迷訳あるようです。
読み比べるのも面白いかと。
世の不条理に当った時に開くと、ビアス氏のひん曲がった表現に癒されます。
通して全部を読むと、ビアス氏のひん曲がり具合が憐れに見えて反面教師になる気もします・・・・。
私が一番好きな項は
【無学な人】 あなたが良く知っているある種の知識には暗いのに、
あなたが何も知らないある他の種類の知識に明るい人
ですね。
誰もが誰もを蔑めない。深読みすると(?)誰も私を蔑めない。
そこに至るような気がして・・・安心できるような気がしません?(笑)
まぁ、たかが人間内で学がどーこー言ってることを馬鹿にしてる感も否めませんがね。
ビアス氏が人間嫌いなのか、はたまた好きなのか・・・読んでも読んでも答えは出ません。
あ、とりわけ宗教と政治には手厳しいです。あと、女性にも(笑)
その他も著作も色々ありますが、戦争関係の短篇小説なんかは・・・
結構、気分が悪くなります。
コレあっての『悪魔の辞典』だな、とは思いますがあまりおススメしません。
と、いうわけで、気が向いたときにパラパラとドコからでも読めるスタイルの本。
『悪魔の辞典』をよろしくお願いいたします(回し者??)
仕事場のボスが常に掃除してる話をしてますよ。
毎度「本棚が埋まってさー」から始まります(笑)どこも現状は同じかと・・・・
掘る前に表層を十分に観察しないと(笑)
雪崩にもご注意を・・・。
ほんと、ありがとうございました。あんな微妙な手がかりだったのに(苦笑)
本屋泣かせなお客をそのまま演じてしまいました。
そのままお客泣かせな絶版に打ちのめされたのは何の因果か・・・・。
ああ、引越しは本が減りますねえ。
後悔先に立たずなんですが、本棚から出した本を積み上げると
「これは…減らさねば」という焦りに襲われます。
そうそう、悪魔の辞典(角川文庫版)出てきました。
探していた棚の、一番手前左端にありました。
てんで見当違いの場所を掘っていたという、ははははは。
ていうか、見て気づけ。
Ryouちゃんへ。
取り乱しまして失礼いたしました。ソレです・・・絶版(シクシク)
タイトルを見たら頭の中でカチンとピースが組み合わさりました。
猫の描写がなんとも猫猫してて良かったんですよ・・・・役に立たないというか・・・・身勝手で。
絶版・・・・そう聞くと読み返したくなります。
古本でならまだ間に合いそうですね・・・・・引越しのドサクサで処分した本は軒並み絶版してる予感です。
ありがとうございます。スッキリしました・・・絶版・・・・・
未読なのではっきりとは断言できませんが、ひょっとすると
「次元城TOKYO」(上杉光・著 角川スニーカー文庫)
なのでは?
残念ながら絶版のようですが。
辞典スキー発見!
私の友人も辞典に目が無いんですよ。そして、ぼーっとしてます(笑)
フルカラーの大辞泉とか渡すと嬉々として読みふけります。
一方、私の方は「悪魔」という単語に弱くてひっかかったのです。くふふ。
すごいや、コレも持ってるんですね(笑)幅広いなぁ~。
発掘(笑)されたら是非再読を~。
話は変わりますが、例の猫SF・・・挿絵家さんだけ思い出しました。
鈴木 雅久さんです・・・なのにタイトルが・・・・ネットで見てもピンときませんーーー(笑)
どうしょうもない記憶力です・・・猫が空から降ってきたような気が・・・・・
同時期にやっぱり鈴木さんの挿絵の「星虫」を読んだので内容がごちゃ混ぜっぽいです(汗)
いんたれすてぃんぐ、の方ですね。
のめり込むではなく、失笑と目からウロコで読了できます。
ビアス氏は一人を集中的に糾弾する人だったようなので暗殺も考えられますね。
一応、60歳過ぎて動乱地帯に移動した所で消息を絶っております。
難解かな?って思っても、もう一回ゆっくり読めばわかるようにできてますよ。
ただ、時事ネタとお国柄のアイデンティティとか読めないとこもチラホラ・・・そういうのは読み飛ばしてしまいます(笑)
意外と気楽に読める本なのです。
ここに掲載しなかった(するにははばかられた)のもとても面白いですよ~
「こりゃひどいや」と思いつつ笑ってしまいます。ぎょっとするのもありますけどね。
辞典がすきなので、辞典、とタイトルにあるだけで手にとってしまい、
中もおもしろかったのでそのまま買いました(笑)
内容にもヒネクレ具合が素晴らしいですが。
翻訳の仕方もフンイキを損なわず素晴らしいと思います。
本棚のどこかにあるんだがなあ。
発掘が難しいのでこれにて退散。
なんか、難解な感じだけど、面白いんですかねえ。
ファンではなくインタレスティングってやつかな。
あれ?
これ書いたヒトって、暗殺されなかったっけか?
ちゃうヒトか?
なんだか面白そうな本。
さすが、みゃこさんですね。
普通とはちょっと違う感じのものを出していらっしゃる(^-^*)
皮肉っぽいの、意外と私好きです。
『悪魔の辞典』 角川文庫で探してみます^^