名前を消した男 25
- カテゴリ:自作小説
- 2011/05/08 16:53:12
僕は避難所に行くことにした
避難所は海と反対の高台に行けばあるはずだ
『そこへ行けば寒さから逃れて眠れるし空腹も満たされる』
僕はそう考えた
明るくなって町の悲惨な状況がより見えるようになったその全体の細部まで見るとことで、これが本当だと肌で感じた
津波の凄まじさが大きく本当に伝わってきた
『こんな現実があるんだ』
家が土台を残してすべて無くなり、その残骸が地面を埋め尽くしている
車がへこみ横転し変わり果てている
昨日までの生活が一瞬にして変わり果てた姿だった
数人の村人が町に下りてきて無残な自分の家の残骸の前で捜しものを始めだした
津波の前に持ち出せなかった大切なものを捜してるのだなと僕は思った
『火事場荒らしに間違えられないようにしなければ』
とも、続いてすぐに思った
僕はわざと村の人に近づき声を掛けた
「あの、すみません。避難所はどこですか?」
「あんた、どこから来た?」
漁師のように見える村の人が反対に僕に質問を投げかけてきた
「そこのホテルに宿泊するつもりで来ました」
「うんだらホテルの客さぁか?」
「いや、まだ予約は取ってないのですが泊めてもらうつもりでいました」
「ホテルも津波にやられたべ。みんな客は避難所に逃げてるはずだぁ」
「その避難所どこですか?」
僕は最初の質問をまた繰り返した
「アズビィーだべ」
「アズビィーですか」
僕はそれが何でどんな所か分からなかった
「うんだ。今度の津波はひどいべ」
少しの間だが津波の話が続いた
津波に遭い家を無くしたした人とは思えなかった
そこにはもう復興への気持ちがあった
強い人だと思った

























方言を文字にするのはとっても難しいです
英語で書くより難しいかも
そこで逃げるの一番
東北の方言でしゃべる人に出会わないようにします
前に「シード」と言われて、「え、水道?」と何度も聞きなおした事があります ^^;
文章にすると、あの独特の発音は表現できなくて ^^;;