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無名沼での出来事 3


キュウリッパは浮いている人間女性の裸死体の回りをグルグルと泳いでいました
そうすると生暖かい風が吹き、キュウリッパの頭上で女性の声がしたのです
「あんた、何をじろじろみてるの。いやらしいわね」
キュウリッパは突然の声に驚きました
声のする方を見上げたキュウリッパは驚いて沼の水をあやまって飲んでしまいました
「ゴホンゴホン。げっ」
キュウリッパが気管支に入った水に咳き込んでいると
「あんた河童でしょ。河童が溺れてどうするの」
頭の上の女性が怒った声で言いました
「君は誰?」
「君は誰って、目の前の裸の女性に決まってるじゃないの」
「えぇぇ、この女性は死んだよ」
「知ってるわよそんな事ぐらい。本人なんだから」
「じゃ君はこの女性の霊魂?」
「お化けかもしれないし」
「可愛いお化けですね」
「ゴマすってもだめよ。あんたが釣り糸を引っ張るから池に落ちて溺れちゃたんだから。責任とってよ」
「責任とれと言われても。この死体を生き返らせる事はできないし。僕、困ります」
「人間の社会では殺人と死体遺棄の罪ね。死刑だわね」
「えぇ、死刑。僕は殺されてしまうのですか」
「あんたが人間だったらそうだけど。あんた、河童だから
動物園で無期懲役にしてあげる」
「なんで僕が動物園へわざわざ人間の見世物になりに行かんければならないのですか。いいかげんにして下さい」
「とりあえず、私の死体をじろじろ見るのを止めなさい。特に股を覗くのは止めて」
キュウリッパは怖そうな人間女性の幽霊に怒られて死体から離れる事にしました

死体から離れ丘に上がったキュウリッパは、すっかりしょげてしまいました
女性死体の上では女性の幽霊がしかっりと見張りをしているのでもう近くで見ることはできなくなったのです
雨も止み暗闇が沼を包み始めました
沼は静けさを取り戻し、何事もなかったように闇に消えようとしていますが、闇に薄っすらと白く光る幽霊はいつまでも消えませんでした

#日記広場:自作小説

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2011/06/04 01:36
無名沼に住人が一人増えましたね ^^

女性なのに、キュウリッパは、あまり嬉しそうではない……って
仕方ないですよねぇ~^^;;



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