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無名沼での出来事 4


河童のキュリッパは座ったままでじっとしているうちに、いつの間にかこっくこっくりと居眠りを始めました
どれくらいの時間が経ったのか分かりませんが、沼にポチャンと何かが落ちる音がしました
キュウリッパは石ころでも沼に落ちたのだろうと思って、気にもせず目をつむったままでいました
そうすると突然、沼の静けさを破り人間女性の悲鳴が空気を裂きながら走りました
その自然界に無く今までに聞いた事の無い、異様な金切り声にキュリッパはびっくりし、慌てて音の主の女性幽霊を見ました
人間女性の死体は沼の底に再び沈み、その水面の上では女性幽霊がキュウリッパを見ながら、しきりに自分の死体を指差して何かを訴えてる姿がありました
「どうしたの?」
キュリッパが女性幽霊に急いで近づきながら聞きました
女性幽霊は言葉を忘れたのか、片手で口を押さえながら
自分の死体をただ見てともう片方の手で指差すばかりでした
キュウリッパが女性死体を水面近くから覗き込むと、その股の間で青いカエルのようなものが回転しているのが見えました
「なんだあれ」
キュウリッパは今までに沼で見たことのない不気味な生き物に驚きました
キュウリッパはすぐにその生物を捕まえようと沼に飛び込みました
しかし少し遅く、青いカエルはもうあそこに入ってしまって
姿がありませんでした
浮き上がり水面に顔を出したキュウリッパは女性幽霊に聞きました
「どうする?」
女性幽霊は股を押さえ何かを感じてるようでした
「あぁぁ、お願いそいつを早くあそこから出して」
「でも出すには手をあそこにいれないといけないよ」
「いいから早く出して。あぁ感じる」
「わかった。すぐに捕まえるからね」
キュウリッパは再び水中に潜りなんとか青い生物の足を
つかむことができました
足を持って引き抜こうとしましたが、なかなか抜けないのです
女性死体はすでに死後硬直が始まっていました
張っていた肌は水でふやけブヨブヨになり、色も白から赤色を帯びていました
股の青い生物の足をつかんだだまま死体もろ共も水面に引き上げたキュウリッパは、女性幽霊に聞きました
「どうしよう。こいつ中で引っかかっていて抜けない」
「うぅぅ。とりあえずそれを岸に上げて。足をつかんだままで絶対に離さないように」
中ではゴキカンデルが必死に背中の翼を広げ、抜かれないようにしていたのでした
岸に女性死体を運んだキュウリッパは、女性の死体がもう硬くなっていたので、水中での姿勢のままでしか岸に置くことができませんでした
それはみごとに世にも不思議な光景でした

#日記広場:自作小説




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