恐るべき講師(3)
- カテゴリ:日記
- 2011/07/01 22:05:29
車の好きな人は、カメラ、時計も好きな人が多いことは知っているからそれとなく話題を持ちかけると、案の定、別の部屋にカメラのコレクションが20台はあるかな、キャビネットに収まっていた。
時計は?案の定出てきた。
2階から降りてきた先生は、革製のケースを2つ持っている。
1つのケースに10個の時計が入っていて、開けてみると合計17個ほどのコレクションだ。その中にある小ぶりの時計、なんと言うことだ。私の父が大事にしている同じもので、私が欲しいと言っても「これだけは絶対ダメダ」と言ってた同じものだ。
『パテック・フィリップ96』通称「クンロク」と呼ばれるもので、紳士用としては小ぶりなため、今では女性にぴったりサイズなんだ。
そんなことを話していると「多分、君のお父さんが持っているのはオリジナルの96だと思う。でもこれは、96タイプではあるものの、それより後に作られたもので、3796と言うのが正式名称なんだよ。」
「じゃ、これは今でも手に入るんですか?」「これも中止になってから大分経つからな。これを2周り大きくしたモデルに変わってしまった。」「大きければ価値無いです。」「そうだな、頑張って探せばまだ有るかも知れない。」
「そういえば、このモデルのホワイトゴールドで12ポイントダイヤのきれいな個体が1本日本橋の三越に数年前まで残っていて、あるとき、それが無くなっているんで聞いてみたら、買っていったのは若い女性で、その時ベルトも灰色に付け替えた、と言っていた。」
「スゴイおしゃれな人なんですね。」「そうだね。れいくんの感性なら、そのレベルのおしゃれが出来るかも知れないネ。」
そんな会話の中で先生は、本当のおしゃれとはどういう事かを教えてくれてるんだ。
誰にでも分かる訳じゃないけど、それを理解出来る人には思わず惚れてしまう様なセンスを身につけた人。そんな人になりたい。
この先生とお話をしていると引き込まれて時間を忘れてしまう。
ふと奥様が「ゴメンナサイね。この人、好きな話になるといつまでも止まらなくなるから。」
「いいえ、私もこんなお話大好きなんです。」とは言ったものの、すでにリエとエリカにはこれ以上マニアックな話はついてこれないだろうから、また今度来たときが楽しみだ。
以降は、たわいない世間話で、ずいぶん時間が過ぎてしまった。今日はこれでおいとまだけれど、今度来る目的はポルシェだ。うまくいけば運転もさせてもらえるかな。
帰り道で2人に言われた。「れい、あの先生とお話ししているとき、何時もの私達とでは表情が違うよ。あんた先生に惚れたんじゃないの。」
「まっ、まさか、そんなことあるはず無いじゃん。」
「ほんまか?(東北弁じゃないよ)何かおじさまに恋い慕う乙女のような雰囲気だったよ。まっ、乙女ってガラじゃないけど。」
「なんて事言うのよあんた達は。」とは言ったものの、確かに、恋い慕うと言うわけではなくとも、づっと一緒に居たいと想う感情が芽生えていることは否定できない。
彼女らと別れた後で彼氏が登場。
「仕事が早目に終わったので一緒に夕食を食べよう」との事だったので、近くの居酒屋さんへ。ここはちょっと高めだけど、時々行くお店。ワインも結構まともなのがあったりする。
和食系になるので、白ワインを飲みながら、今日会った先生の話をしたら、「ふうん、その先生には教わったこと無いな。それにしてもスゴイ人と知り合いになったね。」とか何とかの話で、その後、たまに行くショットバーへ。
カウンターに座って、やっぱりこういう店はジャズだね。雰囲気が良い。
すると彼が「れい、今日は何時もと雰囲気が違うな。」「そうかしら?いつもと同じよ。」とは言ったものの、理由はわかっている。
先生から言われた「何時も大きな声で・・・」と言われたのが気になって、」トーンを落として話す様になっているからなんだ。落ち着いた雰囲気になっているかな。
修行中の私としては、大人の女の振舞いを身につけねばならないのだ。意識してやっている内に身につくに違いないが、早くも効果覿面か。
大人の女の雰囲気で彼と会話をしていて気付いた。会話がつまらない。どうして・・・先生と彼を比べている私がいる。
引き込まれるような話術を身につけて、豊富な話題を提供してくれる先生。彼には申し訳ないけど、陳腐な世間話になってしまう。
大人の雰囲気を彼に求めるのは間違いかも知れない。
まだ若い彼が、落ち着いた紳士の風格を持っていたら、かえっておかしいし、それを求めること自体間違いなのだ。
別に彼を嫌いになったわけではないから、私の家に帰って、一緒にお風呂に入って、大サービスだよ。
数日後の土曜日。携帯から先生の声が。
つづく
35ミリであおりの出来るレンズもってても、
手持ちできないし、その分野のお仕事で使ってたんですか。
こんなマニアックなお話出来る人お友達に居ないんで、
今度知り合った先生には惚れ込んでしまいました。
はにぴょんさん
先生に惚れ込んだのは事実ですが、
恋愛感情とも違うと思います。
先生からの何かを期待するような妄想の範囲で、現実とは違いますから。
「年取ると、パワーでは若者にはかなわないが、技を持っていたりして。」
とか、アオる人もいるんですよ。
最初、ニコン1眼レフ<レンズ、あおりの効く建築用>
今は、サンヨウのデジカメ
トケイ<時計>
最初、よく失くすから、時間に縁の薄い女性と言われる。。。
今は、テクノスの手巻時計<アルヴァの懐中時計と交換したみたい>
あいんさん
メッチャ楽しい展開になってまいりましたw
大人の方と同年代の彼氏w
比べようもないのに、ついつい比較~w
もう昼ドラのようで、面白すぎです~(*≧▽≦)bb
先生は本当に洗練された世界で生きているのですね
まぁ、それはやっぱり別世界も知っていないと
その世界の大切さが分かりかねる事になるので、
そこもまた、先生の凄いところですねw
コメ書いてて、何かいてんのかしらとちょっと思ったりwwww(意味プーだったらごめんなさい)
私達、なんでも体験欲が強いので
未知の分野、誰からの情報とかで
「これは」というものがあれば、実行しないと気が済まないので、
同じ年齢層なら、体験分野は多いと思います。
それに伴ってかどうかはナントモですが、
知識欲(雑学の)も出てきました。
二人で ココ壱の 10辛 食べたり 楽しいですが
れいさんのブログのような世界には まったく なれないしなりませぬ(>_<)
あまり期待されてもですが、
いつものオチがあるかどうかは
近々アップしますので
是非見てください。
楽しみだぁ☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
その通りなんですよ。
父の友人で車の好きな人たちの共通項なんです。
それに武器が加わったりします。
おかげで、私もその方面の知識豊富ですよ。
但し、女の子同士の会話では出番がないですが。
ビストさん
若い人に経験豊かな人生を送った人の雰囲気を求めるのは無理だと思います。
おっしゃる通り、将来に期待なんでしょうね。
でも、あの先生のレベルになれるのは何百人に1人?
60歳は超えているということですが、
あちらの体力も若者並みだったら、どうしましょう。
車が好きな人は、カメラや時計も好きなのか!
さて…次はポルシェに乗れるのかな…?
次回も楽しみ^^
しかし、若さには無限の可能性だけはある。
(運と努力とエトセトラが必要だが、、)
次はポルシェでドライブ、、その後が、、、