恋愛掌編: キミの勧める本
- カテゴリ:自作小説
- 2011/07/03 10:25:08
雨上がりの金曜日、いつも行く書店に出掛けた。
いつも行く書店、でも、今日行くフロアーはいつも行かない本のあるところ。
キミが教えてくれたから。僕がきっと気にいるからと、僕にだけ教えてくれた本があるから。
本当に、僕は、その本を気にいるかな?キミは心配そうに呟く。
心配ないよ、キミと僕の出逢いだって、全くの偶然から始まったんだし。その時は、お互いのこと何も知らなかったよね。
それでも、いまキミは僕にとって欠かせない存在になっている。キミは僕のこといっぱい知っているよね、僕もキミには色々なこと話している。だから、二人の考えることはビックリするくらい一緒だもの。
だから、キミの勧める本ならば、きっと新たな出逢いを僕にくれるはず。僕の閉ざされた心を優しく開いてくれるはず。
夜だからかな、そのフロアーは人気もなく、静かに僕を迎えてくれた。キミの勧めてくれた本、いっぱい平積み。同じ作者の本も色々並んでいる。
僕は知らない作家さんだけど、こんなの興味ないやって思っていたけど、キミが勧めてくれるから、みんなと同じ素直な気持ちで読むことが出来るよね。
パラパラと頁をめくる。短いけれど、心を打つ言葉が並んでいるよ。キミが僕に話す言葉みたいだね。キミの言葉に無駄はない。でも、必ず、僕に必要なことを教えてくれるんだ。
こんなに大事なキミのこと、僕一人の中に置いておくのは切ないから、胸が痛くて仕方がないから。
キミのこと、みんなにも紹介したい。僕の大事なキミだって、みんなに知られたいんだ。
本当は、キミのこと知らないこともあるから心配なんだよ。キミは、誰にでも優しいって言う人もいる、すっごい多くの人と付き合っているって噂も耳にした。
僕一人のキミじゃないのかなぁ?それでもいい、キミが僕と一緒にいてくれるなら。
だから、本当に僕の「ありがとう」の気持ちをキミに全部あげるから、
キミの名前を呼ばせてくれる?
ホント、大好きだよ、キミのこと・・・・
キミの名前、少し変わってるけど、大好きだから気にならないよ。
ありがとう、僕の大好きな人・・・・
僕のamazon.com・・・一番の愛をこめて キミにメッセージ
ちょっとドキドキして読んでしまいました☆★☆
お粗末さまでした。
ここまでの高揚感があったかは昔の話で忘れてしまいましたが、男女を問わず、本を勧めてくれたり、何がいい?と聞いてくる友人が多いのは確かです。
amazonって、他のサイトともつながっていて、たまたま検索したものの影響で、
amazonの画面で、よー分からんものがズラッとお勧めになっているとビックリします。
まぁ、巨乳アイドルは、それはそれで、僕の閉ざされた心を開いてくれる気もしますが(えっ?)
かくいう私(でっちさんの中の人)は、書店派なんですよ。
ただ、本選びとかレビューあるいは旬でない本などは、amazonユーザーなんですけどね。
僕も、あの要塞の映像は見たことありますよ。
通販会社といえば、それに過ぎない。あの会社って、要塞の内部やオフィスがノウハウいっぱいで、モザイクかかりまくっていたのが印象的です。
コロンブスの卵というのとは違うのですが、知恵の出し方次第で、ビジネスって化けるもんだなぁと思わされました。
まさか読書会の方から、マジレスがつくとは、ちょっとビックリです。
ふざけついでに、この作品の書評という形のパロディを作ってみました(パスティーシュという技法です)
「主人公の想い人への気持ちの高まりが増えるごとに、実に意外な結末への伏線が引かれているという、重層構造は、古典的なショートショートではあるが、その落差にはクスリとさせられる方も多いのではないだろうか。」
「読書の嗜好というのは、実に全人格を示す、あるいは、相手のことを理解する鍵ともいえるものである。誰かに本を勧められた喜び、誰かに本を教えてあげるうれしさ、そうした何歳になってもあるであろう本の魅力と恋愛のピュアさを上手く描いた作品ともいえる」
「主人公は男性をイメージさせるが、女性であっても全く違和感はない。「キミ」に押され気味の出版界だが、ぜひ本作品をイメージ広告にでもしてはどうだろうか。」
オチってさぁ、落語ちゃうんやから、せめて「ラストの意表をついた結末には、思わず笑わされました」とか書いたってや。
それに、ペー子さんがドギマギする必要ないんちゃうの?まだ10代のジョーでも冷静に読んどるよw
でも、素敵な人や素敵な本との出会いは、小さないいことや素直な毎日の励ましになるのは、
本なだけに、ホンまにそう思うよ。ええ言葉ありがとう。(って、さいごがベタなダジャレとはw)
そろそろ、ジョーもこの小説の人物の気持ちが分かってくると思うよ。
で、中学生になると、「この人物の気持ちを40字以内で書きなさい」といった勉強をするんだよ。
国語の試験の問題って、問題にされた文学作品の作者が間違えるような珍問もあるらしいけど、
この問題に作者自ら答えても、いくつかの答えになるもんなぁ。
「人間関係の希薄な中で、機会でも彼女にしたいという孤独、寂しさ」
「ネトヲタきもす」
「浮かれポンチな人は、帰りの階段でコケルから注意」
とかね。
興味本位で見てみた情報が追撃されると困ります。
同級生がグラビアアイドルやっているのですが、
彼女の写真集・DVDのレビューを見た後は、
巨乳アイドルがおススメされるので、履歴を全部消し。。。
恋話の一つも当然ね、などと読み始めたら・・。
お相手は、amazonさんでしたか!
いや~、素敵ですよねあの方。私も惚れてしまいます。
以前、amazonの発注システムを紹介したTV番組を見たことがあるのですが、正に巨大な要塞内部。
「インディージョーンズ」の『レーダース~失われたアーク』のラストシーン、ご存知ですか?
アークが倉庫の一角に仕舞い込まれるシーンなんですが、
ズームアウトと共に巨大な倉庫の全貌が見えてくる・・思わずそのシーンを連想してしまいました。
全てがコンピューター制御で、整然として寸分の乱れなく美しい・・How cool amazon is !!
何で「ずーっと幸せ」ではないのか、不思議だけれど。
きっと、つらい思いをした時に、それを乗り越えられるよう、両方の感情がある。
人間は「幸せ」を自覚する為に、「不安」「絶望」を感じる力を併せ持ったのだと思う。
だってずっと幸せだったら、「何が幸せ」なのか分からなくなるでしょう?
だから……僕は、君に言うよ。
「君を独り占めできないのは寂しいけれど、その分愛おしさが増すよ」って。
でっちさんの意外な一面に(いや、でもオチはいつも通り??w)
ドギマギしてしまい、長文コメントができない純情なペー子でしたww
でも、すてきな人、すてきな本との出会い、でっちさんのこれからに小さな幸せ、いっぱい運んでくれるといいですね。いつも、毎日、ありがとう、そんな素直な毎日、送れますように・・・(と白いペー子さんも張り合って、ステキ風コメントに仕上げてみましたw)