モンスターハンター 勇気の証明~三章-22
- カテゴリ:自作小説
- 2011/08/08 11:02:47
【雷狼竜の根城・1】
「お肉っを焼こう~お肉っを焼こう~、こんがり上手にや~けたかなっ」
じゅうじゅうと音を立て、大きな骨付き肉がたき火の上でくるくる回っている。
歌いながら焼いているのは、ユッカだ。香ばしい匂いが渓流の川原一体にたちこめる。
ぐうううう。
傍で見守っていたグロムが、派手に腹の虫を鳴かせる。
「できた~!」
「お、できたか~!」
中まできちんと火を通したタイミングで、ぱっとユッカが肉を火から上げる。よだれを垂らして待っていたグロムが、真っ先にユッカの焼いた肉に飛びつこうとした、その瞬間。
「人の肉を取るな!」
「いで!」
ごん! と、ミーラルの拳骨がグロムの脳天に決まり、グロムは尻を上に地面に埋没した。
「いだいよお、ひでえよお~ミーラルゥ―」
「お前もハンターだろ! 自分の肉は、自分で焼け!」
虫の素材をふんだんに用いた、ファメルシリーズの防具に身を包んだミーラルが、腰に手を当てて幼なじみに怒鳴った。
同じく虫素材の防具、ロワーガシリーズの鎧を着たグロムが、涙目で見上げた。
「だまってりゃ、お前の格好、蝶の妖精さんみたいなのによ。中身は鬼だな」
「ああ? なんだってえ! もう一度言ってみろォ!」
「いいよ、ミーラルさん。わたしがお兄ちゃんの分も焼くから」
もう一つの生肉を肉焼き機にセットしたユッカが笑う。ユッカの装備は、ぺピポパンプキンという固いカボチャを素材にした、マギュルシリーズだ。職人の遊び心と女性ハンターの要望がつまった外見は、まるで魔女っ子そのものである。
「まったく、ユッカちゃんは甘いんだから。お兄ちゃん思いなのはいいけど、それじゃいつまでたってもグロムが肉を上手に焼けないわよ」
「いいよ。わたしが焼いてあげるから」
「やれやれ…ユッカは甘いニャ」
傍らにいたランマルが、呆れたように首を横に振った。
「先生まで」
ユッカは頬をふくらませた。が、すぐに怒り顔がゆるむ。ウサギに似たウルクシリーズのオトモ装備に身を包んだランマルは、かわいさだけなら最強だ。
ちなみに先生とは、ユッカだけが呼ぶランマルの尊称のことだ。もちろん、ランマルがそう呼べと強制したのである。
オトモなのに先生とはこれいかに。まわりの者は首をかしげたが、ユッカはさして抵抗もなく受け入れた。
ハンターになって1年足らず。実力なら中級者のランク2に上がったものの、まだまだ実戦経験は浅い。
幾多の狩りをこなしてきたベテランオトモのランマルは、ユッカにとって師匠も同然だからだ。
――3か月以内に、ランク2に上がること。ただし、グロムとミーラルの力を借りずに。
それが、ランマルがミランダに代わってユッカを主人と認める条件だった。
一人前のハンターになりたいと決意したユッカは、どうしてもランマルのような優れたオトモが欲しかった。
訓練所で改めて練習をし、ようやく、自分に適切な武器を見つけた。
それが、弓とライトボウガンだ。
この二つは肌に合っているらしく、めきめきと上達した。実戦でもいかんなく才能を発揮し、あっという間に一人で星1のクエストを全てこなしたほどだ。
しかし、星2となると、たった一人では危険になってくる。
ユッカの頑張りを認めたランマルは、星2のクエストから一緒に戦ってくれた。
前の旦那さんが良かったとか、散々愚痴を言いながら、だったけど。
何か失敗をするたびに、ミランダと比べられるのは悲しかったけれど、こうして自分の傍にいてくれる。
立派にランク2に上がった今でも、文句はまだ完全に途絶えることはない。でも、ランマルはなんだかんだいって、ユッカの傍を離れはしなかった。
(それでいいよ。一緒に戦ってくれるなら)
ランマルに何か言われても、ユッカはそう思うことにしている。なにより、ランマルは全ての仕草がもう、かわいらしくてたまらない。腹が立つ前に萌えてしまうのだ。
このウルク装備は、完全にユッカの趣味だ。本当はおそろいが良かったけれど、スキルの関係で、今回は別にしたのである。
「…いいじゃない。家族なんだもの、助け合わなきゃ。…ところで、どうして先生って肉を焼いている時、いつも踊るの?」
肉を焼きながらユッカが背後を振り返る。ランマルはムッと顔をしかめた。
「これは旦那さんが肉焼き成功するための祈りのダンスだニャ! この踊りのおかげで、肉は三割増おいしく焼けるんだニャ!」
「あ! 今、わたしのこと旦那さんって呼んだ?」
いたずらっぽくユッカが見つめる。かー、と、たぶんランマルは顔を赤くした。
「た、例えばの話だニャ! まだボクはユッカを認めてなんかニャいんだからニャ!」
「はいはい、痴話げんかはそこまで。そろそろ腹ごしらえして、奴を倒しに向かうよ」
しっかり者のミーラルが、ぱんぱんと手を叩いて言った。
おお、ウルク装備ご覧になりましたか?かわいいでしょww
ウサギ好きの狩り友さんは、ご自身とオトモの装備をウサギ(ウルク)で統一しております。
俺もウルク装備好きなんですが、つい強さ重視にしちゃいますね^^;
ユッカとランマルの仲良くなるエピソードも考えていたのですが、長くなって年内に終わらなくなるからやめておきました。いつか、機会があったら書きたしたいです。
この時点でのミーラルとグロムは、相変わらずですねw
ダメだ……可愛すぎますっ。
ランマルとユッカにも、ちゃ~んと絆が生まれていて嬉しいです。
グロムとミーラルは、相変わらずなんですね^^
女性装備の画像と、攻略サイトのスキルを見たんですが、オウガに有効なのがこれしかなくて^^;
3人とも、すごい格好で戦う事になりました。
見た目は面白いんですけどね。シリアスにならない(笑)
いえいえ、俺は本当に何も…。イカズチさんのキャラが立ってるから、イメージしやすいんですよ。
こいつならこうする、という行動の予測がしやすいです。キャラ作り上手だな、といつも感心しています。
できれば、イカズチさんの章で、俺の作ったランマルやユッカがどう動くか見てみたいです^^
ファルメルやマギュルの女性装備はファンタジーですもんねぇ。
個人的に見るだけなら良いかなとは思いますが……。
お話を作る時は困りモンです。
『ただ動かしてるだけです』
ストーリーを作り、キャラを動かすことが『ただ』と単純なわけがありません。
やはり蒼雪さんの才能あってのお話です。
グロムもミーラルも良い書き手に恵まれて喜んでいると思いますよ。
私が書く段になってオトモのように
『前の書き手はこんな事させなかった。心の隙間が収まらない』
とか言い出さないだろうか心配ですw。
元のキャラは、イカズチさん原作ですから。俺はただ動かしてるだけですww
カンツォーネとは、またwww
そこまで立派じゃなくて、鼻歌ぐらいのものなんですがww
ハンター装備が奇天烈、確かに~。
渋い装備もあるんですけどね、レザーとか、ハプル、チェーンとか。
でも、「スキル」が重要視されているので、弱点だらけの装備だとすぐに負けちゃうんですよ。
俺もユッカの装備はどうかなと思ったんですが、彼女のイメージに合って、しかも現時点でオウガに有効な装備といったら…と、苦渋の決断をしたんです、これでもwww
でも、話を作る時は困りますね。妖精さんも魔女っ子も、どっかのアメコミみたいなのも^^;
どうしてもシリアスにならないんですよ…このかっこのせいで(笑)
ユッカが歌うたいながら肉焼いてるところなんか、カンツォーネ歌いながらパスタ茹でてる
イタリアンのシェフみたいで好きです。www
私もこういう、きゃぴきゃぴした年頃に戻りたいなぁ。
…イヤ、私にもそういう年頃はあったんですって!www
ところで、ハンターの服装ってなかなか奇天烈な格好が多いんですね~。www
想像してたのと全然違うから、腰砕けました。 ( ̄m ̄*)ププ
もっと武骨な、普通の西洋式防具を想像してたんですよ、最初は。
なかなかオモロー。www
俺は、姫と言うより女王に見えたもんですが^^
ナルガは頂けませんね、なまはげみたいでw
顔が見えないボーンやリノプロも苦手です。リノプロはかわいさ追求ってあるけど、俺には怖い…w
ガンキンのアレは…うーん^^;
やっぱ、どっちかというと顔が見えているほうが、俺は好きです。せっかく可愛いんだしね。
これは萌えます。
二匹のオトモに着せて「姫様~」とか言ってみたいっすっ!
「ボクら、オスにゃ……」
垂れ耳がナイスですよね^^
個人的には、テントウムシも好きですが、ここには載ってないようで^^;
転んだ時に虫みたいにじたばたするのが可愛いんですよw
耳(?)は垂れ耳なんですね。
http://tenderfeel.xsrv.jp/mistyrose/monster-hunter-portable-3rd/942.html
下の方にある、ウルクネコシリーズです。
モデルも、ランマルと同じく白。よりリアリティが感じられますかね?w
ウルクのオトモ装備見た時は、萌えました~!www
なんなんですか、あの可愛らしさは!
飼い猫に着ぐるみ着せるのとおんなじですよ。趣味も良い所だ(^m^)
武器が、奴に有効なため、ウルクにしました。耐性だけなら、ボルボなんですけどね。
忍者もカッコいいですよね~。兜なしなら、ネブラ装備も好きですw
ユッカ、ランマルの着せ替えのために頑張るのかwww
それも女の子らしくて良いかも…というか、すでにその気配濃厚です(笑)
イカズチさんも歌、自前で作ってるんですか?www
俺もなんか、勝手に口ずさんでいましたね。
この歌詞は、単体・10連どちらでもいける語呂になってます。
俺も最初は苦労しました~。フィールドの暗い所で焼くと、加減がわからなくてよく失敗してましたね。
10連だと、なつき度の高いオトモが教えてくれるんで、失敗なくて良いですね^^
最近は肉食ってないなあ^^;
元気ドリンコで済ませてます。肉は強走薬に使ってますね~。
イカズチさんの歌、聴いてみたいですwww
趣味爆発!
あれは反則ですねぇ。
でも美青年猫のランマルならナルガシリーズの覆面忍者も似合いますよ。
背中の十字手裏剣が渋いっ。
ああ……そうかユッカのレベルが。
がんばれユッカ。
ランマルの為に。
肉焼きって難しいですよね。
始めの頃はこげ肉生焼けに肉を量産してました。
最初の頃は一個ずつフィールドに出て焼いたんですよ。
今から考えるとめんどくさかったですね。
ちなみに私の『肉焼きタイミング』は音楽が終わった後、『や~け~ろっ』の『ろっ』で上げます。
ほぼ完璧に『上手に焼け』ますが、口に出さないと出来ないので、集団で狩りに行くと爆笑されると言う欠点が。