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宮台真司×小林武史「世界の手触りを失うな」

エコレゾ ウェブ 
http://www.eco-reso.jp/feature/love_checkenergy/20110714_5096.php

非常にボリュームがある対談です。
そこから一部抜粋します。これが原発誘致の理由だと思うとやりきれない気分です。

宮台 そうですね。それで70年代に入って、その少し前から福井の敦賀と美浜で原発が動き始めるわけだけど、特に美浜で故障と事故が相次いだことで、1960年代末期の学園闘争の動きもあって、エコロジー運動も反核運動の爆発につながりそうな気配があった。そこで、72年に総理になった田中角栄が、こうした気配を恐れて1974年に電源三法を作り、原発を誘致した場所に交付金のご褒美をジャブジャブ渡すことにした。これが決定的でした。 というのは、原発立地に名乗りをあげるのは背に腹をかえられずにカネが欲しい過疎地で、危険性の吟味などする余裕はありません。そこで、認知的整合性理論的に、背に腹をかえられずに立地した原発が絶対安全だと信じるしかなくなり、住民によって「絶対安全神話」が要求されるようになったわけです。これ以降、原発の安全性と危険性についての合理的な議論は不可能になりました。

小林 貧しさっていうことへのものすごい拒否反応を持っていた田中角栄が、結果ズブズブとブルースの方向に行っちゃう。

宮台 これは電力会社が補償しきれない残りは政府による肩代わりを規定したものです。当初は電力会社の補償上限は50億円でしたが、現在は上限がありません。原子力損害賠償法では電力会社は原発一基について1200億円の保険をかける義務がありますが、それを超える補償についても義務を負います。
でも現実に払い切れない場合には、国が賠償義務を負います。実は、そのことが、原発が過疎地に立地させられる理由なんです。小出(裕章)さんが1970年過ぎに最初に原発に疑問を持つ契機は、「絶対安全なはずの原発はなぜ過疎地に立地するのか」という女川で抱いた疑問だったと言います。答えは「大事故が起きた場合の賠償総額を減らすため」です。この「過疎地立地スキーム」と電源三法の「交付金スキーム」との関連が問題です。2つあります。一つは、過疎地だから交付金が必要で原発を誘致するということ。もう一つは、原発誘致で交付金をもらっても脱過疎化はあり得ないということ。ジャーナリストの武田徹さんから伺ったんですが、福島第一原発には原発誘致に際して「福島を仙台にする」というスローガンがあったそうです。電源三法の交付金で福島は仙台になれるというものですが、残念なことに、福島が仙台になることはそもそも国が絶対に許さないんです。電源三法図式と損害賠償法図式の組み合わせが意味するのは、「金はつぎ込むけど、絶対に過疎地のポジションから離脱させない」っていうパッケージ。 少し考えれば分かるように、それ以外にはあり得ないパッケージです。だけど、ちゃんと情報が伝えられなかったことと、背に腹をかえられなかったことで、「原発交付金で地域が豊かになるんじゃないか」って誘致場所の人たちが思わせられてしまった。つまり「原発で地域がどんどん豊かになっていずれは原発から離脱する」は嘘で、正しくは「少しだけ豊かになる代わりに原発依存体質から永久に離脱できない」が正解でした。それは当初から分かっていた、というか政府が狙っていたことです。仮にそのときに、アドボカシー(価値の訴え)を展開する人が村に出てきて、「これは嘘だ、我々は永久に過疎地のまま、原発に依存させられるのだ」と言えば少しは変わったかもしれない。 』


「金はつぎ込むけど、絶対に過疎地のポジションから離脱させない」
ショッキングな言葉ですが、納得もできます。
有事の際の補償を少なくするための過疎地での建設であれば、過疎地のままでいてもらわなくてはならない。
そういう国策の上に原発が推進されてきたわけです。

今回の事故で被災した方々が失ったものは計り知れないです。

先日沖縄で公演された小出先生は「なるべくなら避難してほしい、でも非難することで失うものもある。家族の絆や仕事や、なにより故郷を失ってしまう。そういう事態に直面すると私は何も言えなくなる。どうすればいいかという質問にも答えられない…。そんな事態にならないよう原発はやめなくてはならないと言ってきたのですが、力が及ばなかった…。」と、苦い表情でおっしゃっていました。

福島のためになにができるのか…福島の農産物を食べることが本当に福島のためになるのか?よくわかりません。
『福島の作物を買ってもらうよりも、安全な食品を福島に送ってください。』
というツイートも見かけます。
子供たちにとってはそのほうが絶対にいいと思います。

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2011/08/16 01:50
中央集権国家が瓦解しようとしています。
「日本」という国は、おそらくもうダメでしょう。やってることがめちゃくちゃです。
いままでの中央集権ではなく、地方分散のスマートグリッドのような地産地消のようなシステムに
取って代わる時期なのでしょう。全く新しい日本が出現するのも時間の問題かと。
東電を潰さなかったのは致命傷です。

北海道・泊原発の活断層と3号機の検査記録の改ざん
http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-entry-778.html

北海道、泊原発の再開:科学的にはNO
http://takedanet.com/2011/08/post_1a18.html
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2011/08/15 22:29
悪の親分集の面々
http://nxs-jakam.blogspot.com/2011/07/no060_25.html
(悪そうな顔してますなぁ~)

知的障害者の車窓
http://www.youtube.com/watch?v=6eNNsnCj4D4
http://www.youtube.com/watch?v=0V3I7RHazSY

自然の森にするか、公開処刑場にするのもいい。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110814/crm11081422350013-n1.htm
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2011/08/15 17:51
↓私の周りの大人は、ほとんどが諦めてます。
文句を言っても変わらない
どうせ、そんなに長生きしないからいい・・
でも、そんなことでは未来は変えられないのですよね
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2011/08/15 14:58
お金は、怖いです。。

子供も親も、、情報を知って、対処する方と、諦めてしまう方、これもお金の有る無しできっと違うでしょう

国の責任は重いです。



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