ブランコ乗り
- カテゴリ:仕事
- 2008/11/20 12:34:51
本職は児童公園のブランコ乗りだ。
この職業に目覚めたのは、大通りから一つ裏のビルの谷間にある公園を通りがかった時、
天気の良い日で、誰もいなかった公園の中、太陽の光を浴びて、ブランコが光り輝いていた。
吸い寄せられるようにそのブランコに座って、ブランコを漕ぎ始めた。
ずーっと忘れていた子供の頃の感覚がよみがえる。
ぐんぐんと振りを大きくしていく。
足の爪先がビルの屋上を越えて、青空に吸込まれていくような感じ。
その爪先を更に青空に少しでも食い込ませるように足を伸ばす。
ブランコを吊る横の支柱が自分の目線よりも下になる大スイング。
その加速度が身体中のアドレナリンを沸騰させる。
なんて安上がりな快楽が身近にあったのだろうと、その感動をかみしめる。
幸せだぁ。
ブランコとの戦いを終えてふらふらと歩き始めた。
それまで気がつかなかったのだが、1組のカップルが植え込みの陰のベンチに座っていた。
前を通る時に彼らと目が合ってしまった。
男の方がいきなり声を掛けてきた。 「ナイススイング!」
女の方も やさしく微笑みかけてくれている。
「どうもっ」と気分よく答えたその瞬間、おれの進路は決まった。
ブランコ世界制覇!
その公園が よく歩くルートの一つに組み込まれた。
いつもあまり人がいなくて、子供が遊んでいるのを見た事がない。
今ではそこが行きつけのホームブランコになっている。
(続くかも)

























一歩一歩、世界制覇の夢に近づいている。
めざせ、世界制覇!!
うれしくないわけじゃないんだけど…。
一人だって楽しいんだい!
しかも子供みたいにはしゃいじゃって・・・かわいい(。→ˇܫˇ←。)♡