Nicotto Town


濃すぎる毒入り日記


スイス旅行の喜怒哀楽「怒」編

 スイス旅行の喜怒哀楽「怒」編「怒」といっても、旅行で怒るなんて、僕は基本しないので、今回は「驚」の話。

 
(国際化の進展)
 4年前に初めてスイスに行ったときには余り感じなかったが、今回は見ても聞いても、外国人観光客の構成が大きく変わったなぁと実感した。
 ハイキングやレストランで聞こえてくる言葉で、前はドイツ語、フランス語、英語が殆どだったが、ハッキリとロシア語や東欧の言葉が飛び込んできた。彼らは現地の人には流暢な英語を使うことが多かったので、リッチな勝ち組が美しいスイスを満喫していた。(感覚的には、米国人が減った感じ)
 そして、一番のビックリは、ユングフラウヨッホという登山鉄道で行ける欧州最高峰に着いた途端にカレーの匂いで迎えられたこと。富士山頂くらいの高さにあるインド料理屋って、日本人はビックリです!でも、インド人はビックリすることもなく、サリーやターバンなのにリュックと登山靴という格好でワサワサいるし。
 12億人のインドは、年収1億円以上の世帯が人口の1%、年収1千万円以上が人口の10%と言われているが、それって年収1億円住民だけの東京都、年収1千万円以上の日本国があるってことですから!
 で、こうなると絶対いるのが、中国人。ところが案外と見かけないのは、中国人は団体旅行中心で、それも一昔前の我が国弾丸パックツアーなので、特定のスポットにだけ以上に高い密度でいるため。
 一番ビックリしたのが、ルツェルンという古都でフラっと入った中華レストランで、結構な広さに溢れんばかりの中国人が中国そのものの食事をしていたこと。本場中国のベタな味を、中国の飯屋そのままにがっつくので音も匂いも中国そのもの。で、食事時間20分で次々と入れ替わるのですから、こりゃビックリ。
 あと、高い山の展望台にも「スイス最高級時計が特価販売」みたいな中国語の看板に中国人の売り子さんで飛ぶように売れてた。街中の土産物屋も買うのも売るのも中国人ってとこがあったし。
   
 この変化って、ロシア・東欧、インド、中国で共通のことだけど、国内の観光市場が未整備かつ魅力ないってことの裏返しで、予算は十分な彼らがドッと海外旅行に向かっているということなのだろう。
 

(ゆとりあるバカンス)
 僕が利用するホテルやレストランは、要はガイドブックご推薦ベースなのだけど、スイスってどこにいっても必ず宿泊施設やレストランがあって、料金レンジも上もすごいが下も結構あるようだった。
 見かける欧米人も、現地調達したパンにハム、チーズあるいは果物だけなんて食事で済ませているのが結構いたし、朝から晩まで有料の観光施設をガンガン楽しんではいなくて、ゆっくり起きて、ただ歩いて、夜にゆったり語らって飲む感じ。
 これなら1ヶ月とか過ごせるんだろうなぁと思うわけで、この点では、上記の後発旅行者と日本人旅行者って似たり寄ったりだなぁと。まぁ、ハイキングと軽食がメインの僕は、欧米か!って感じで、肩身が狭くなかったのはよかったかも。

(老いも若きも山歩き)
 僕は山下りを専らとしたルートだったけど、すれ違う欧米人が多いなぁと思った。つまり、彼らは上りルートということ。そして、絶対80歳超みたいな老人や、幼稚園くらいの子供も、年齢に応じたルートやペースでハイキングを満喫していた。
 絶対的な日照時間の少なさや自然に親しむことへの意識が日本人とは違うんだと思う。この意識と上記のゆとりがあいまって、欧米人のスイス旅行のスタイルが出来ているので、これは日本人とは「違う」としか言いようがなく、優劣じゃないなと。
 それにしても、ボンヤリと花を見ていた老夫婦に道を尋ねたら、後でスタスタと追い抜かれたときには、自分の不摂生をさすがに痛感したけど。

(物価高と安全)
 ソフトドリンクは400円、レストランでアルコール込みなら最低3000円、生チョコ1箱は2000円。コンビニのサンドイッチは1000円・・・
 スイスフラン高でなくても、この国の物価は高い。観光客価格ではなく、そういう物価水準でスイス人も暮らしている。
 リッチ層しかいない国ではないので、生活必要物資を無駄遣いせず、日本的なレジャーもしていない感じ。でも、自国産の食料だけでの自給自足とか必要なインフラはどんな田舎でも整っているわけで、「え、これって環境破壊」と思うような水力発電所やダムがあったりもする。
 資源も食料も乏しいスイスが永世中立国として自立する上での苦労の積み重ねを垣間見たわけで、不況お構いなしの高級時計や登山ブランドあるいは別の回で話すスイス銀行の超リッチ世界のような稼げる国家ビジネスと併せて、日本とは違う国のあり方を学びました。世界中から集まる観光立国ってのも、この流れにあるのだし。アキバとKYOTOだけじゃダメだろ観光ニッポンw円高関係なく魅力を高めないと多くの外国人は来ないし。

#日記広場:レジャー/旅行

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2011/08/27 21:27
Olivierさん へ、

出来るだけ現地の人が食べている料理(別にスイスならスイス土着の料理の意味ではなく、日本人の洋食や中華のような位置付けも含めます)を食べようがモットーなのですが、僕の舌にも馴染みがあり価格も手ごろな中華は、味覚やボリュームが日本人にはヘビーな国ではオアシスっぽいですね。
まぁ、国内旅行とくに郷土料理があったり海や山の産物が豊かな土地では、みんな中華やインド料理は食べないですよwあ・・・カレーやラーメンをお昼にってのはあるかもしれないけどw

中国人旅行者については、その人の階層と行く場所とで全く違う様相になるというのが、僕の見立てです。
都市で見かけるビジネスマンは言われる通りで緩い日本人リーマンより余程世界仕様wなビジネスマン然としています。あと、欧米に留学中の学生さんの旅行もなかなかスマートに見えます。
これに対して、北京や上海にも行ったことないようなド田舎の方がパックツアーで海外旅行となると、これは傍若無人に日本人には映ってしまう。

まぁ、同じ東亜のお仲間だからか、日中韓の三国の旅行者に占める傍若無人率は押し並べて高いと思いますけどw
これに対して、インドは、中国のような全体での経済成長に行きついていないから、旅行者はみんなリッチ層なので、静かでマナーもいい感じです。

自分自身もそうなのだけれど、多くの日本人は、海外旅行に割ける日数が限られ、欧米ともなると航空券代も嵩み、あと、キリスト教文化や欧米の歴史にも馴染みがないわけで、結局は駆け足で余裕のない旅行にどうしてもなるのだと思います。
バックパッカーな旅なら余裕があるかというと、僕の知る限り、彼ら彼女らは結局は知見や目的を欠く方が多く、言い方悪いが、ニート@海外に過ぎないなぁと。だから、企業だって雇う気にもならない(笑)
その点で、僕は、もっと2泊3日とか3泊4日を弾丸ツアーでなく国内でゆっくり過ごしたいと多くの人が思う、また、その程度なら休暇が取りやすくなるように仕向けることが、国内経済も裨益する観光政策だと思うのですよね。その延長線上に、外国人に魅力ある観光国ともなるだろうし。
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2011/08/27 20:44
ペー子さん へ、

老夫婦に追い抜かれたときは、ほんとーにショックでした。
でも、連れ(タメ)と顔を見合わせて、数秒の沈黙後に二人して「あの二人はプロだよねー」「プロのペースに乱されちゃダメだって」「僕らは僕らのペースがあるよね」と、論理のすり替えと自己正当化をしまくって、最後までチンタラ道中を続けたのでしたwほんとダメすぎw

旅行先にもよるのですが、あくまでメインは「喜」編の「景色に感動で明け暮れる」だったんですよ、今回のスイス旅行は。
ただ、1日ずっととか旅行全部が、景色と対面しているわけでもないので、やっぱ別のネタや見るものもあるよねと。そのときに、僕の得意なジャンルが人文系というか、いわゆる社会科の範囲だってことだけです。
耳に入る色々な人の会話も、まず今日あったことだし、スポーツや、自分の知人のことや、見かけた変な人のことwとか、色々でどれでもいいんだと思います。僕だって、ここで書いても仕方ないので端折っているだけで、連れと日本ネタや昔ネタでも盛り上がってましたから(笑)

ただまぁ、色々な国で色々な人と会う中で、どんな時でもどんな人でも座持ちする話があるんだけど、それはその国のお金の話です。別に経済や財政の話ではなくって、その国のコインや紙幣を持ち出して「これ誰?」「この景色はどこ?」と聞くわけです。向うは高い確率で正解言えるし、おかしな話にはならないし、こっちが知っていたりすると「よく知ってるね」とか言われて、ローリスクハイリターンな話と重宝しています(種明かしをすると、予習していって、適度に理解ある人間を演じるわけですがw)
ちなみに、スイスのコインは、国を象徴する女神とウィリアム・テル(実在しない人)なんだけど、かつてはブレネリと言われる少女も使われていたようなのです。「おぉ、ブレネリ、あなーたのお家はどこ?」のブレネリらしいのですが、このブレネリって誰?については未だに解明できてません。

まぁ、要は、でっちくんは「世界ふしぎ発見」の黒柳徹子さんのように、与えられたテーマがあるとめったやたらとリサーチして、本番でめったやたらと語るってことです・・・って、そんなの百も承知ですよね、失礼しました。
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2011/08/27 20:28
ヨシさん へ、

見たもの、聞いたものについて、取り敢えずでも何かコメントする性分ですからねw
↑で書いたことを含めて、結構適当とか的外れなことも言ってます。
でも、食事のツマでしかないので、全然気にしてません。

旅行中って、目の前にある風景、スポット、人間なんかを見ることだけしていればいいので、
普段働いているときより、色々観察したり考えたり出来ると思います。

まぁ、手ぶらで思い付きばかりじゃ、連れもいるし、あんまりなので、予習とかはしますけどね。
ウィリアム・テルの位置付けとか、ナポレオン時代にスイス国が消滅した数年間とか、歴史・地理・政治経済が中心ですが。
聞かされる方は大変なんですけどね。
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2011/08/27 01:04
タイトル見た瞬間でっちさん=「怒」のイメージが湧かなかったんだけど。。。やっぱり「驚」でしたね^^

納得ww

景色だけじゃなくて、情勢、物価等色々観察→推察されてて、ほんとに旅が好きなんだということが伝わってきますね^^
私だったら。。。景色と人間観察で終わってしまいそうです。。。^^;
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2011/08/26 19:41
ほほ~ぅ、勉強になります。
さすがでっちさん、スイスに行っても、た~だ景色に感動して明け暮れるのでなく、よ~く観察してますね。
日本でさえも、偏ったところしか訪れたことのない世間知らずのペー子には、ふむふむふむふむ・・・・と吸収(したつもり)しながら?読んでいます。
ほんとに、一国に旅してもいろいろな楽しみ方、観点があるのだなぁ~(ってまだ喜と怒しか見てないのにw)

てか、老夫婦に追い抜かれちゃあまずいですよwまだまだ現役アラサー半w頑張れぇ~~~(^_^)/
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2011/08/26 17:00
旅の楽しみ方・・と言うのは、国民性がでますからね。
単純に観察しているだけでも楽しくて、私は大好きです。

それにしても、どこにでも出没するのは中華料理とインド料理。
どんな田舎町でも探せば一軒はありますからね~。結構繁盛しているし。
手頃な値段の上、一度食べたらクセ(?)になる味ですからね。
「塩・バター・胡椒」メインの味付けに辟易・・の私にも有難い存在です。

国内ではまず中華料理(exceptラーメン)・インド料理店に入ることはありませんが、
海外旅行中は何度もお世話になります。これも、味のバリエーションに飢餓を覚えてのことでしょうか?
国内では寿司屋・蕎麦屋ばかりで・・、この違いも密かに不思議だったりして。

仰るようにリーマンショック以降、中国人観光客が激減しましたね。
それ以前は、「ツアー旅行最盛期の日本」のごとく、主要な観光地には必ず群がっていましたから。
これまで金銭的な問題(+ビザ)で、海外旅行など夢のまた夢・・
そんな中国国民が旅行できるようになったわけです。
それはそれで同じ地球人として「好ましい」とは思いますが、如何せん「うるさい!」。
あの叫ぶような話し方とだらし無さ(タラタラ歩く・唾を吐き散らす・挨拶をしないetc)には参ります。

それでも昨年の冬、東欧を旅した際中国人ツアーと同じホテルになったのですが、
以前ほどうるさくなく、マナーも日本と極めて近しいレベルで驚きました。
さすが「真似」はお上手です。いい意味で、学び吸収しているようですね。
ただ朝食中でも、お父上と思われし方は卓上にパソコンを広げ、世界の株式市況に熱中していましたっけ。
道理で旅行中とは言え、中国人男性の目は眼光鋭く、獲物を狙う鷹のそれのよう・・。(*_*;

ヨーロッパの方のバカンス感覚は、真の意味で「OFF」ですね。
社会の一線で働いているビジネスマンが、100%現実を忘れ去るために山や海に向かう。
彼らは本当に「自然」を愛していますからね~。
「自分は大自然の営みの一構成員」の感覚をしっかり持っています。
自然の懐に抱かれ癒される・・・
かつての私には99%持ち得なかった感覚なだけに、カルチャーショックを受けたものです。
お金の使い方にもメリハリがあり、まだまだ学ぶべき事が多い海外旅行です。




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