Nicotto Town



唐突にゲーム語り【風のクロノア(PS版)】2

後半。こっちももろネタバレなので注意。


2は、ちょっと成長した姿で登場。前回とは違う世界に流れついたクロノア。
巫女見習いのロロと、ロロに付き添うポプカに拾われる。

この世界は「四つの鐘」により調和の保たれていた。だが、闇の力を持つ「五つ目の鐘」が生まれ、世界は破滅の危機に。
ロロに協力を求められ、わけもわからぬままに冒険を始め、世界を救うために4つの国を冒険するというストーリー。

その4つの国というのが「安らぎの国」「喜びの国」「怒りの国」「惑いの国」。

安らぎの国は巫女が修行する国で皆穏やかに暮らしている。
喜びの国は夜に開園する遊園地。遊んでばかりいる。
怒りの国は近代化が進んでいるが戦争ばかりしている。戦争をする理由ももはや分からない。
惑いの国は深い雪に閉ざされた国。どことなく閉鎖的で過去ばかりに想いを馳せている。
途中で通る美術館にはそれぞれの過去の思い出が展示してあり、思い出を映す鏡がある。

これはクロノアの心そのものだと考えている。
それぞれの感情の中をクロノアが旅し、向き合い、一つ一つ受け入れていく。
何に向き合い、何を受け入れるのか。
それは1での突然の別れだろう。
1でのあの別れに対する様々な感情を旅(整理)しているのだと思う。

感情が国としてひとつひとつ独立しているのは、ひとつの感情に対してじっくり
向き合っている表現なのか、心がバラバラになってしまうくらい衝撃的な事だった
という表現か。
まぁどちらもあると思うんだけど。


冒険していくうちに明らかになる、五番目の国。
それは「哀しみの国」。

曲名で分かるんだけど、哀しみの国の名前は「ヒューポニア」なんだ。
BGMも、主旋律に1の曲の断片が唐突に割り込む不思議な曲。
風景もすごく寂れてて、さびしい雰囲気。
ラスボスまでたどり着くとわかるんだけど、哀しみの国はもともとほかの4つの国に
連なっていた。
しかし世界に哀しみを否定され存在を封じられた。さらに人々の記憶からも抹消されていた。
「哀しいことに出会ったとき、人は悲しいのを忘れようとする。
自分は存在してはいけないのか」
王は哀しみで暴走し、心を閉ざしてクロノアと戦闘になる。

倒すとEDなんだけど、クロノアに助けを求めていたのは哀しみの王。
世界を救って欲しいくてクロノアを召喚した。
哀しみの王は自分の哀しみそのものだろう。

様々な感情と向き合って受け入れて、抑え込んで封印していた哀しみと向き合う。
そしてやっと、クロノアは哀しみという感情を肯定し、自分のものと出来たんじゃないだろうか。
それくらい、ヒューポーとの別れは辛かったんだろう。

「世界はもう哀しみを忘れない」クロノアに優しく語りかけられた哀しみの王は光となって
鐘まで登って行き、哀しみの鐘を鳴らす。

スーっと今までのわだかまりが優しく消えていくような、納得したような。
その様子がまたクロノアの心情を表しているんだと思うと泣ける。

そして、やっぱりクロノアは異世界の存在だから、この世界ともお別れしなきゃならない。
ロロは強がったけど、クロノアとの別れは辛くて、最後に泣いて飛びつく。
クロノアはそんなロロの頭を撫でながら優しく諭す。
そして、笑顔で、涙を一粒こぼし「さよなら」と言い、
クロノアは自分の足で歩き、その世界を後にする。

やっと思いの核心を見、整理がついたこと。自分からお別れが言えたこと。
そして別れを嫌がって泣くロロを優しく諭す成長ぶり。
プラスもマイナスも受け入れて、それを自分の糧として成長した姿の頼もしいこと。
それがどんなに大変な作業かわかるから、ぐっと来る。
全体的に曲もすごく優しくて透明な雰囲気で、暖かくてそれが重なってもう涙ボロボロ。

そしてロロってクロノアの「アニマ」だったんじゃなかろうか。
1、2ともEDの最後に「good morning,(設定した名前)」と表示される。
つまり夢の中の出来事ととれるので。
男性も女性も外的には社会に承認されるために、いわゆる男らしいとか女らしいという仮面(ペルソナ)をつけているが、
内的にはその逆のアニマ (アニムス) のはたらきによって心のバランスを保っている。
っていう心理学者ユングの理論があるので、それじゃないかなと。
ユングの夢分析で重要視されてるものだしね。


う~ん、深い!

色々小難しい事書いたけど、要はクロノア大好きってことさ!

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2012/07/25 23:38
私もクロノア大好きです~^^
一番好きな子は哀しみの王(カナ呼ばわりしてたり...w)ですね^^「僕はこの世界にいてはいけないのか」は1のクロノアの本音だと思います。でもそのあとのレオリナ姐さんの「自分だけが哀しいと思って」のところでだいぶカナちゃん救われてるとおもうんですよね...でもカナちゃんはそれがただの偽善にしかすぎないと思ったとか...いろいろ考えたりしますね。クロノアに出てきた曲の名前から解釈っていうのもおもしろいですよ。



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