Nicotto Town ニコッとタウン

スマホ版あります♪



虫族 3


おさ


「こんにちは、初めまして」
声をコミコにかけた髪が緑の若い女性がいた
コミコはそれがゴミ虫の妹であることを直感した
「初めまして、コミコです。あなたがゴミ虫さんの妹さんですね」
「はい。妹のゴミ虫クツワです。よろしくお願いします」
それぞれの挨拶が終わり、教授とその助手コミコは空港を後にして虫島までの連絡船の乗り場まで案内されることになった
空港から港まではそれほど離れていなかったが、荷物の多い二人はバスでなくタクシーを利用することにした
この島のタクシーは観光客が多いので、荷物の乗せ易いワンボックス型の車を使用していた
連絡船の発着する港はよく整備され、レストランやみやげ物売り場などが港の前に軒を並べていた
港の船はニコット諸島を連絡する船以外にも観光船があり、港はわりと賑わっていて観光客が海で取れたみやげ物を買ったり、港の公園でたわむれる若者の姿が目についた
「荷物は船会社のカウンターに預けて、前のレストランで休憩しましょう。船の時間まで、まだ少しあるので」
クツワがニコニコと愛想よく二人にそういった
二人は荷物をカウンターに預け、三人でレストランに入った

レストランは南国風の開放感のある店だった
テーブルを囲んで座った三人は、それぞれ飲みたいものを注文した
教授は一人、ビールを注文していた
「お疲れでしょ。実はお二人に虫島に着いたら最初に行って頂きたい所があるんです。そしてそこである人に会って頂きたいんです」
クツワがちょと真剣な顔になりそういった
「ほぉ、それは誰ですか」
教授がうまそうに飲んでいたビールをテーブルに置いてクツワに聞いた
「はい。それは虫島の長(オサ)です」
クツワが素早くそう答えた
「オサ。それは村長さんですか?」
教授は聞きなれない言葉を理解するために、言葉を言い換えてクツワに尋ねた
「いいえ。島の村長は別にいます。我々虫族をひとつにまとめている族長です」
「なるほど。影の権力者ですか」
教授が言葉をそうはさみました
「そこまで権力があるかどうか分かりませんが、私達はオサの言葉に逆らうことは絶対にしません。またできません」
クツワは話を止めジュースーをストローで口に少し含ませた
「分かったわ。最初に虫島に行ったらお会いしましょう。ねぇ、教授」
コミコが教授にそういった
教授はビールを再び飲んでいたが、あわてて飲み込むと「あぁ、そうしよう」と、うなずいた
「ありがとうございます。虫族はみなさんと違って、髪が緑とかいろいろある閉鎖的な一族で外部者を寄せ付けないところがあります。皆さんが考えもつかない風習もあり、虫島に着いたらびっくりされること多いと思いますが、よろしくお願いします」
クツワがそういって頭を下げた
「分かりました。こちらもよろしくお願いします」
二人も頭を下げた

#日記広場:自作小説




月別アーカイブ

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009


Copyright © 2026 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.