ドキュメンタリーWAVE「フクシマの衝撃」
- カテゴリ:ニュース
- 2011/09/22 16:58:25
NHKのドキュメンタリー番組
「フクシマの衝撃~フランス・揺れる国境の原発~」
福島第一原発の未曾有の事故が、世界に衝撃を与え続けている。電力の80%近くを原発で賄うフランスも例外ではない。ドイツ・スイスとの国境近くにあるフェッセンハイム原子力発電所の地元では、これまで原発容認で一枚岩だった周辺自治体の議会が、相次いで閉鎖を要求する決議を可決、反原発運動が活発化している。「フクシマの衝撃」は、原発大国・フランスの人々の意識をどう変えようとしているのか?国境の原発をめぐる動きを報告する。
☆福島原発事故がヨーロッパに及ぼした影響は凄まじいものでした。
チェルノブイリの経験と、未だ一向に収束しない福島の現状に
各国は強い危機感をもったのです。
ライン川沿いにあるフェッセンハイム原発は対岸はドイツという国境にあります。
ドイツ側では一日の内3分の2はフランスから風が吹いている。
もし、事故があればドイツの被害は甚大なものになる、という意識です。
ライン川で漁をしている方も、「もし地震が起こってライン川の水が原発に流れ込んだら
どうなるんだ?」と不安の色を隠せません。原発の立地点は運河より7mも低いのです。
堤防が決壊したら水が引くことはなく、流れ込むのみ。
「全電源喪失となったら、どうやって核燃料を冷やすんだ?」
周辺自治体は全会一致で次々とフェッセンハイム原発の停止を決議します。
ただフェッセンハイムのみ停止反対の動議を提出。
結局、福島と同じ時期に作られた原発は10年の可動延長を認められます。
ただし、いくつかの弱点を克服するという条件付きではありました。
番組の詳しい内容は↓のブログにまとまっています。
http://eikojuku.seesaa.net/article/226473675.html
さらに、ル・モンドでも
「フランスねこのNEWS Watching」さんで
フランス、2025年までに原子力発電の半減を検討/ルモンド紙(9月16日)フランス産業省のエリック・ベッソン大臣は9月16日(金)、フランスにおける原子力発電量を2025年までに半減させる案を検討中であることを発表した。社会党の予備選挙でフランソワ・オランド前第一等書記が強く勧めたのを受けたもの。
ベッソン産業大臣は他方で、原子力発電を半減させた場合の代替エネルギー策、電気料金の値上げや新たな状況における原子力施設維持の条件についての検討が必要との考えを示し、これらが次期大統領選挙での争点の一つとなることを示唆した。
(要約)
という記事が出たそうです。
選挙絡みとはいえ、原発を国策とするフランスでこのような記事がでること、
それこそが福島が世界に与えた衝撃がいかに大きいか物語っていると思いました。
アレバ社が最終処分をするといっていた核のゴミも、蓋を開ければシベリアに
送られていただけという事実がつい最近発覚しました。
デンマークの制作した「オンカロ」のイントロです。
http://www.youtube.com/watch?v=56JrtTWAyAY
7分ちょっとですが、
「放射性廃棄物を消し去ることはできません。害のないものにすることもできません。
どうすれば廃棄物を安全に処理できるか方法がいくつも検討されました」
10万年先まで確実に保管できる処理場など出来るのでしょうか?
未来の考古学者はパンドラの蓋を開けることになるのでしょうか?
(その時まで人類が存在していれば)
核のゴミの処分の仕方は現時点では誰にも確かなことは言えないのです。
トイレのないマンションと例えられるこの処理の問題に答えがないにも
関わらず原発を推進するのは愚かとしか言いようがないと思います。
自然をコントロールすることは人間にも不可能でしょう。
地震も津波もハリケーンも竜巻もコントロールできないのが現状です。
日本は滅びるかもしれませんが、皮肉なことに
自らをもって世界へ警鐘を鳴らしたということでは評価されるかもしれませんね。
6月に行われたデモに参加した人の言葉が忘れられません。
「これ以上の何が起きたら原発を止めるというのでしょう」
今止めないで次の災害まで手をこまねいているというのでしょうか?
9/19に行われたデモには6万もの人が参加したとのことです。
世界各国で報道されています。
http://news.goo.ne.jp/article/newsengw/world/newsengw-20110920-01.html
当事国の日本がようやく意思表示を始めたことに世界は安堵、ということでしょうか?
せめて日本が滅びる前に方向転換して欲しいものです。
古賀さんになって欲しかった。。
事故が起きれば(起こらなくても)いつだって汚染が起こることがわかっていて、
逆に、企業の自家発電から買うとか、他の発電に切り替えるとか、電気を得る方法はいくつもあって、
それぞれの方法に問題があるのだとしても、原発のリスクと他の発電のリスクでは、
影響を及ぼす時間も、「把握」、「保証」できる相手なのかどうかの問題も、根本的に違う。
「こうする」という方針さえ固まれば、なんとでもなるんだと思います。
なるだけ早いうちにその決定がなされるのを切に願います。
私はブログを読んだり、署名したりで精一杯。
でも、いろんな立場の人が原発に関するブログを書き、
ありとあらゆる団体が署名活動をしているのをみると、胸がいっぱいになります。
「核戦争のチキンゲーム」に嵌っている事に、気付き始めたのかな・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=MqBIOfZC-I4
http://www.youtube.com/watch?v=Rlzi7Cos2B4
日本が滅びるほどのダメージを与えるほどではなかったことでしょう。
原発をコントロールするのは人間には無理です。
致命的な事故を起こす確率はゼロにできないし、
原発の数が多くなれば、それだけ事故確率が増えます。
やめるべきでしょうね。