~争いの無い世界~*最強少女の知られざる過去Ⅱ*
- カテゴリ:自作小説
- 2011/09/29 16:19:48
翌日。
太陽の日射しは薄い雲で覆われ今まで眩しいと思っていたけどその日は柔らかな日射しで世界を見ていた。
私はまた丘へ登る。
丘の上にある小さな石と石板を埋め込んだ物。
小さな石も、埋め込んである石板にも、私の両親の名前が書かれていた。
それは昨日私が「不思議な力」を使って書いたもの。
私はそこにしゃがみ込み、頭に被ってた花冠を取る。
その花冠を石に見せつけるように前に差し出す。
――見て見て!お母さんに教えてもらった花冠一人で作れたよ!それからねー、今日も学校で色々言われちゃったの。でも私、負けないよ!
此処に来るまで有った出来事を在りのまま全て話した。
花冠を石板の上に乗せる。
――明日ね、6時間目に皆の親が来るんだってー
その事を口にした途端、目から涙が流れる。
大量に。ボロボロと。
明日の授業参観日には私の親は来ない。
皆の親が来ても、私の所だけが来ない。
昨日あんなことが無かったら、こんな悲しい思いはしなかったのに。
辛い。悲しい。そして何より寂しい。
そんな思いを受け止めてくれる人も――優しいお母さんも、厳しいお父さんも、もう居ない。
――…っ、寂しい…よぉ…どうして…っく、お母さんもお父さんも、私を残して…死んじゃうの…?
大量の大粒の涙を流しながら、土の下で眠る両親に問いかける。
けど返事は帰って来ない。
だってもうこの世には居ないのだから。
どんなに泣き叫んでも、どんなに喚いても、どんなに騒ぎまくっても、誰もその声を聞いてくれない。
学校では避けられ、教室でも一人。
家に帰っても、出迎えてくれる親も居ない。
何もしないで鞄だけ抛り、布団に包まって枕を涙でぐしゃぐしゃに濡らす。
――ねえ、二人は一緒にそこで寝てるから寂しくないの?
また私は問いかける。返事は永遠と帰って来ないと知っていながら。
…無音。風が吹き草も花も微かに揺れる。
――私、友達居なくなっちゃったの。皆皆、私から離れて行ったの…
コソコソと何か言いながら離れて行く友達。
それに私は追いかけて何度も話しかける。
そして帰ってきた言葉は私にとって辛い言葉が帰ってきた。
――…もう、話しかけないでって言ったでしょ!!
それから友達は私に背を向け走って行った。
私はそれに対して追い掛けず、どんどん離れて行く背を見送るだけだった。
――もうヤダよ…一人は嫌…
また涙がこぼれる。
けど先ほどみたいに大量には出なかった。
すでに涙は枯れてしまったのだから。
喉の奥も、目の奥も泣き疲れて「休みたい」って言っている。
声も出ない。涙も出ない。
高い丘で、墓の前で私は一人で佇んでいた。
――ねえ、どうしたらいいの?これから私は何のために生きて行けばいいの…?
その声は両親に届いただろうか。
そんな事も考えずに草と花が揺れカサカサと言う音しか聞こえない。
――ねえ…
――亡くなった両親の分も生き続けるのじゃ。幼き少女よ。
――…
私は声がする方を振り向いた。
昨夜見た黒い布を纏った人。
――…里へ来い。お主と同じ思いをした者がおるぞ
――そこに行って私はどうしたらいい?
――「不思議な力」の事を探し出せ。それから理解したうえで「仲間」を見つけるのじゃ
――…友達も、出来る?
――ああ。
――私、一人じゃなくなる?
――勿論だ。
――…じゃあ、行きたい
――分かった。さあ、里へ行こう。
バサリと大きく布を広げた。
何が何だか分からなかったけど、一瞬にして見た事無い景色になった。
建物がいっぱい。目の前には大きな、ちょっと古びた学校…?
――見えるか?お主の目の前にあるこの建物はこの里の学校じゃ
――…
学校…
それから辺りにある建物をきょろきょろと見渡した。
――…凄い
――お主はこの里で生きるのじゃ
――…うん
その後これから暮らしていく家を教えてもらった。
食事は、ヘルパーが居るから(その人が言うには自分の召喚獣って言うものらしい)心配はないと言っていた。
一通り見てから、その人の家に招かれた。
お茶も出されて、「少し話をしようか」と言った。
私は、その人から色々な話を聞いた―――
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~続く
何か途中からいい加減になってきた^p^
次から里に入ったことから色々とグダグダ書いてくy((蹴