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うさぎとかぼちゃ (決闘2)


決闘まで後一時間

かぼちゃ男は月の使者が現れるのを、今か今かと夜空の月を見つめて剣を砂浜に突き立て仁王立ちになり待ち続けていました
外側月は内側月よりも早く星空に現れて真上から海を月明かりで照らし、その後に現れた内側月は外側月よりも低くそれを追うように月明かりを放っていました
後一時間もすれば二つの月は同じ位置に縦に並び、約束の決闘の時間となるのです
二つの月は明るく海を照らし、その幻想的な月光が静かな海に反射し創り出した二本の銀色の帯は、もうすぐ一本の帯に重なろうとしていました
かぼちゃ男はその移りを眺めながら、自分の迷いもひとつの道になっていくような気がしました

「かぼちゃ男君、えらく早く来てるんだね」
突然、かぼちゃ男の心の高まりを打ち壊すような話声がかぼちゃ男の耳に入りました
かぼちゃ男はすぐにその声の方を振り返りながら驚いた表情で「だれだ?」と叫んだのでした
「驚かしたようだな。僕は月本部から今回の決闘の審判をするように派遣された決闘審判員だよ。決闘が正々堂々と公平に行われたかを審判して、その結果を月本部に報告するんだ」
「決闘に審判員?」
かぼちゃ男はなにか騙されてるいるような気がしました
「まぁ、今回の決闘はどちらかの相手が死ぬまでの『死の決闘』で、なんでもありだから審判なんか必要無いと思うかもしれないけれど、これも月本部の決まりでしかたないことなんだよ。僕も悲惨な結果を見たくないけど、これも仕事でね」
決闘審判員はそう言って、手に持ってる紅白の旗を交互にパタパタと振って見せました
かぼちゃ男は突拍子もない審判員の出現に、決闘への意気込みが消えてゆくような気がしました
「どうしても決闘に審判員は必要なのですか?」
「はい。私が居ないと決闘はただの殺し合いになってしまいます。まぁ、あなたが負けても勝っても月本部はウサギ達を皆殺しにするために、強力な肉食獣をこの星に送り込むつもりみたいだから、そんなに意味のある決闘とは私には思えませんけど」
「えぇ、肉食獣をこの星に送り込んでくるのですか?」
「はい。あながた勝てば繁殖の方法を有性生殖に変えるので、ウサギ達が生き延びる確立は増えますが、もしあなたが負てうさぎ女が肉食獣に食べられ居なくなると、ウサギ達はそのうちに自然消滅するでしょう。ひょとして自然消滅の前に全部食われてしまったりして。いずれにせよ絶滅への道を歩むのです」
かぼちゃ男は二の句を継げなくなってしまった
「ではかぼちゃ男君の武器を点検します。武器はお送りしたドラゴンの杖とアラビアの剣だけです。それ以外の武器は使用できませんのでよろしいですか」
そう言って決闘審判員がかぼちゃ男の武器を調べ始めました

#日記広場:自作小説




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