Nicotto Town ニコッとタウン

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緑眼探偵ゴキ (悪魔のサンタ)




魔主マル子がキノコの絵を描き終えた。
「私、絵の才能ないみたい。子供の絵みたいだけど、盗まれたキノコの感じはこんな感じです」
マル子はボールペンを置きながら探偵ゴキにそう語った。
そこに描かれていたのは、一本のキノコだった。
形は普通のキノコだが、キノコの傘の模様が異様だった。
「毒キノコのように見えます」
探偵ゴキが絵を覗きこみながらそういった。
「そうですね。キノコの模様が模様ですから。でも食べることができるし、おいしいのですよ。しかも強烈な覚醒作用で、幸福感を満喫できるキノコなんです」
「幸福感ですか。食べると幸せなれるキノコなんですね」
「はい、そうです」
「なるほど。犯人はそれを知っていて、もう一度その幸福感に浸ってみたかった。一種の中毒ですね。そのキノコ、麻薬のような気がします。魔の薬ですね」
「麻薬なんてたいそうです。でも犯人の動機はやっぱり食べたいのが動機なのですね。でも私は誰にも食べさしていなし、見せてもいません」
「動機は食べたいから盗んだです。もう食べていたら、見つけるのは難しいことになるでしょう。しかし、誰がこのキノコの味を知っていて、マル子さんの部屋にキノコがあることを知っていたかです。マル子さんはキノコを盗まれる前、何処に置いていましたか?」
「はい。キノコがなくなる前はこのテーブルの上に飾っておきました。見ていても神秘的で飽きないのでここに良く置いておきます」
マル子は描いた絵をテーブルの真ん中に置きながら、そういった。
二人はその絵を見ながらしばらく沈黙していた。
探偵ゴキの頭のなかではいろんな推理が駆け巡っていたが、状況から見て鍵を持っていない者が侵入するのは不可能で、事情を良く知った者の犯行だと結論づけていた。

「この部屋に誰かが遊びに来たとか、お客さんが来たとか、したことはありませんか?」
探偵ゴキが考えるのを止め、また話だした。
「私がここに住んでから、誰もこの部屋に入ったヒトはいません。私はまだ出会ったことないのですが、実はこの部屋、出るそうなんです」
マル子が両手を前にだして、幽霊の手の格好をしてみせた。
「えぇ、この部屋、幽霊がでるのですか?」
「まだ、見たことがないのでなんとも言えませんが、噂では出るそうです。それで、誰も気味が悪いって来ないのです。私は人間嫌いだからそのほうがいいし、そして家賃も安いのでここに居るのです」
探偵ゴキはマル子の話に、背筋に冷たいものが走るのを感じた。
「キノコは幽霊が盗んだのかもしれませんね」
ゴキが冗談ぽくそういった。
「そうかも。でも幽霊とは限りませんよ。悪魔の儀式に幻覚を起こすキノコが使われるそうです。悪魔がキノコを狙ってたかもしれません」
「なるほど。日本じゃなくて外国のお化けですね。私はサンタクロースだと思っていましたが、悪魔とは気がつきませんでした」
「探偵さんは、悪魔のサンタクロースをご存知ですか?」
「サンタクロースの世界にも悪魔がいるのですか?そんなの知りませんでした。子供にプレゼントを配る優しいサンタさんしか知りませんでした」
「それは、ブラックサンタと呼ばれていて、悪魔の命令で人々に不幸というプレゼントを配るのです」
探偵ゴキは依頼人マル子の話の内容についていけなかった。

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