ロッカー観察日記7
- カテゴリ:小説/詩
- 2011/12/14 20:29:58
数百万円のためなら、駅まで行くことなんか苦じゃないぜ。
と家を出ようとしたとき、母が帰ってきた。
タイミング悪すぎだろ。
「あら、なんで貴方はこんなところにいるの?」
塾ハキョウ休ミダッタンダヨ。
「おかしいわね?塾からもらった予定表には今日は数学の授業があると書いてあったはずなのだけれど?」
急ニ休ミニナッタンダヨ、ウン、キット。
「そうだったの、お母さん知らなかったわ。ところで、なぜ貴方はそんなに汗をかいてるのかしら?」
キノセイニキマッテルダロ。
「まあいいわ、貴方。ちょっとこっちにいらっしゃい。」
それから俺は説教を2時間ほど嗜んだあとここにいたるわけであるが、足が痛い。
今までに無いほどの痺れを感じる。
正座がトラウマになりそうだ。
それだけでなく母には今日一日外出禁止を言い渡された。
トンボが取りにいけないことになった。
次の日、学校帰りに駅へ向かった。
なぜか駅に人が多い。
あ、そうか。
みんな同じことを考えているらしい。
トンボの賞金目当てだ。
虫取り網を手に持っている小学生までいる。
だが、残念だったな、お前ら。
トンボは俺のものだ。
なぜなら、あのロッカーの鍵は俺が持っているからだ!!
心の中で叫んだらちょっとむなしくなった。
必死で探している人々を尻目に、俺は悠々とロッカーへ向かう。
ロッカーへ向かう途中で駅員に遭遇した。
コイツまで虫取り網を持ってやがる。
「ちょっwwお前もトンボ目当てかよww」
笑が止まらなくなった。
なんだか機嫌の悪そうな駅員は無言で俺に近づき手に持った虫取り網で俺の太ももをペシペシと叩きながら口を開いた。
「君のせいで余計な仕事が増えたじゃないか、俺は面倒なことは嫌いなんだ。」
ゾッとするほど冷たい声だった。
その間にも太ももを虫取り網で叩かれ続ける。
地味に痛い。
「仕事ってトンボ取りが?」
駅員から発生する黒いオーラ的な何かと虫取り網から逃げるため一歩距離をとって話しかける。
「そうだよ、生態系調整という名のトンボ取りだよ...。」
ズイっと俺が距離をとった間合いを詰めてくる。
攻撃もやめてくれるつもりは無いようだ。
すげえ、怖い。
「え、ああ、えっと...。」
「まあ、いいや。今度からもう逃がさないでね。」
草の種一粒もね。
そういうと、駅員俺にパフッと虫取り網をかぶせるともと来た道へ帰っていった。
あとがきー、いえい
今回長くなったかも?
駅員さん恐ろしいの巻てきな。
そういえば、終わりの始まりと独想という連載も始めました。
ロッカー観察日記とともに見てやってくんなせ。
そして今のところどちらも終わりが見えなくなるというかなりマズイ状況に。
いきなり打ち切るかもしれません。
気になります
打ち切りは。。。
できるかぎりしないでください
新しい連載みてきますヽ(・ω・´)ノ