ロッカー観察日記8
- カテゴリ:小説/詩
- 2011/12/18 11:22:23
…。
なんだったんだアレ。
めちゃくちゃ怒ってなかったか?
頭に被ったままの虫取り網を取りながら考える。
次トンボとか逃がしたら殺されそうな勢いだったぞ。
まあ、虫取り網もゲットしたしトンボ取りに行くか。
まったく気にしない様子でロッカーへ向かう。
鍵を差込み、ロッカーを開けようとしたとき、肩に手をかけられる。
え、と思う間も無く体をロッカーに凄まじい勢いで叩きつけられた。
必死にもがくと体を反転させられ俺を叩き付けた奴と顔をあわせる形になった。
そいつはいかにも人生諦めましたといわんばかりのボロボロぼ服をまとったやせ細った男だった。
「お前、なにすんだよ!!」
男に向かって喚くが男はまったく気にしないように俺の方に死んだような目を向けながらぶつぶつと一方的に話出した。
「なんでお前みたいなガキが、俺じゃなくてこいつみたいなガキが選ばれた。」
は、何をいっているんだコイツは。
男はあいかわらず呟き続ける。
「なんでなんでだ、アイツは俺を選ぶといっただろう、約束が違うだろう、なんでなんでなんで。俺は真理がほしい。お前みたいな奴に真理は必要ない。そのロッカーの鍵をよこせ。」
一方的に呟き続けたあと、着ていたボロのようなコートの中からナイフをとりだした。
え、やばくないか。
「ああ、そうか。お前を殺せばおれのモノか、世界の真理は俺のものか。」
このおっさん危ない!!
おっさんは俺にナイフを付きたてようとしてくる。
俺はというと足がすくんで動けなかった。
頭は今までに無いほど高速で動いているのに体は動かない。
体からは冷や汗が流れ出す。
おっさんは俺のどこにナイフを突き立てればいいか迷っているようだ。
マジで無理、まだ死にたくない、来週新作のゲームが出るんだよ。
お願いだからそれまでまってくれ。
我ながら馬鹿としか思えないようなことしか浮かんでこない。
おれの人生ってこんなのばっかりなのかよ。
勝手に始まって勝手に終わる人生でした。
目を瞑って俺の人生を振り返る。
こんなときばかり頼んで悪いけど、神様助けろ。
ガゴンッ
俺のすぐ近くから俺がロッカーに叩きつけられた音の数倍酷い音が響いた。
目を開けると駅員がおっさんをハイキックで蹴り飛ばしていた。
お前神か!!
「は?なにが。」
駅員がすごく迷惑そうな顔で応える。
いや、何でも無いです。
ハイキックをもろに食らったおっさんは勢いで別のロッカーに叩きつけられたらしく、少し離れた床で悶絶していた。
駅員は俺に向かってコイツ誰?と、問いかけてくる。
俺も知りませんよ。
むしろ貴方の知り合いっぽい感じでしたけど。
悶絶していたおっさんはピタリと動きを止めると俺達の方に振り向いた。
鼻血やらなんやらに塗れて酷い顔になっていた。
「おまえ、○○か!!なあ、あの約束はどうなったんだよ!!俺に世界の○○○を見せろよ!!」
時折喘声が混じり聞き取りにくかったが、駅員に向かっていっているみたいだった。
駅員はおっさんを見下ろし俺には理解不能な言葉をしゃべりだした。
「.לא כדי ללמד אותך. אתה כבר לא נחוץ.」
だが、おっさんはそれだけで十分だったらしく
絶望したような顔で
「אני מבין. לעזוב את אלוהים.」
と言い残して去っていった。
________
あとがき?
ハイ今回は物語かなりすすめました。
ほんとはおっさんをもっと酷い扱いにしようと持ってたのですが流石に可哀想なのでやめときました。
途中で駅員さんとおっさんがしゃべっている言語はヘブライ語ですね。
訳を載せるとなんかアレですが、一応載せときます。
駅員「君には教えない。君はもう必要ないんだ。」
おっさん「分かりました。神の御心のままに。」
となります。
もう樹乃歌何がしたいんだって感じですよね。
この物語話が大分長くなったのでそのうち編集したりすると思います。
ロッカー観察日記は終わりが大体決まったので完結まで持っていけるはず!!
終わりの始まりと独想は決まってないので唐突に終わりそうです。
てかもうやめたい。
おっさん乙!←
wktk(
たのしみにしてまs!!
がんばってください(๑◕◞◟◕๑)♡