一月自作「男『雪だるま男』」
- カテゴリ:自作小説
- 2011/12/28 18:08:35
雪の降った後、そっと現れ消えてゆく雪だるま男。
あなたは、知らないでしょ。
そんな男のいる事を。
その日は寒波が日本を襲い各地で大雪が降っていた。
夜になって時折降り始めた雪は最初は積もることは無く、地面に落ちるとすぐに融けてなくなった。
しかし気温が下がり地面も冷えきったのか、夜遅くには降ったり止んだりしていた雪も、降ると薄っすらと積もり始めた。
「いつの間にかまた、雪の降る季節になっちゃたわね」
コミコはくもった窓ガラスに顔を近づけ外を見ながら、そう独り言を呟いた。
コミコは雪が外に積もっていないのを確認すると、コンビニへ無くなったティシュを買いに出かけることにした。
コミコの住んでるアパマンは通っている学校の近くにあり、コンビニは学校よりもっと近くにあった。
コミコは財布を持ちテレビを消すとコートを羽織り部屋を出た。
コミコが部屋を出て外に出るとすぐに、今までチラチラと降っていた雪が急にその強さを増して降り始めた。
「いやだ。なんで降るの」
コミコは傘を持っていこうかどうか迷ったが、すぐ近くのコンビニなので傘を持っていくほどの事ではないと思い直し、傘を持たずに出かけた。
雪の降る夜は静かだった。
道には車も人影も無く、ただ雪が音も無く深々と降っていた。
薄っすらと積もる雪に、コミコの足跡が付き黒いアスファルトがその色を表した。
コミコがコンビニに着く頃には、雪はその激しさをさらに増して降り始めどんどん積もっていく。
コミコはコンビニの観音開きのガラス戸を雪の降りしきりから逃げるように押して中に急いで入った。
コンビニ空間がそこにはあり、お客はコミコだけだった。
「いらっしゃいませ」
夜の店員は若い男性に決まっていて、そのて店員が反射的にそう声を出した。
コミコは入ってすぐにある陳列棚に向い、決まって置かれている日用品の一番したの棚にある、しっとりしたテイッシュ二箱を手にしてレジに向った。
コミコがカウンターにそれを乗せると、同じ年頃の男性店員は箱を手にして、レジの読み取り機で商品のバーコードを読ませた。
レジに金額が表示され、男性がレジのボタンを押すとすぐに二個分の金額が表示された。
「お会計は520円になります」
コミコが財布からお金を取り出しているうちに、店員は箱をすばやく白いビニール袋に入れカウンターの上に置いた。
その横にお金を置いたコミコは、その手で袋の取っ手を揃えて握った。
「ありがとうございます。ちょうど頂きます」
コミコはその声を聞くとすぐにコンビニ袋をぶら下げ出口に向った。
「ありがとうございました。またお越しくださいませ」
店員の声がコミコの背中でしたが、コミコの耳には入っていなかった。
コミコはコンビニのガラス越しに見える外の雪が気になっていたのだ。
雪は吹雪のように降って積もり、辺り一面は真っ白い世界に変わっていた。
「傘を持ってくれば良かった」
コンビニの外に出たコミコは、傘を持ってこなかった事を後悔していた。
しばらく入り口の前で雪の降り具合を見ていたが、一向に弱くならない雪にコミコはしかたなく、その中を歩いて帰ることにした。
コミコの頭やコートはすぐに降ってくる雪で白くなった。
視界も降ってくる雪に遮られて、目の前わずかしか見へなかった。
「迷子になるんじゃないかしら」
コミコがそう思うほど周りの景色は、来た時とまったく違うものになっていた。
「あれ、こんな所に雪だるまがあったかしら」
コミコが降りしきる雪の中に雪だるまを見つけた。
その雪だるまは人間のようにスマートで、普通の雪だるまのように雪を丸めて造った物には見えなく、おまけに傘まで持っていた。
「雪だるまさんありがとう。私のために傘を持って来てくれたのね」
コミコは思いもしない雪だるまを見つけて、その雪だるまが自分のためにあるような気がし、雪だるまの持っている傘をかってに使っていいような気になったのだ。
「ちょと傘、お借りします。明日の朝早く必ず返しに来るからね」
コミコは雪だるまにそう言うと、雪だるまの持っている傘を借りて家に帰った。
部屋に戻ったコミコは不思議な事に気が付いた。
「雪は積もり始めたばかりなのに、誰が雪だるまを作って傘を持たせたのだろう」
コミコは雪だるまをもう一度見に行こうかと思ったが、雪がまだ降り続いていたので朝にすることにした。
朝起きると外は一面の雪世界に変わっていた。
長靴を履いたコミコは積もった雪の中を傘を杖代わりにして歩き、夜に雪だるまのあった場所についた。
「あれ、ここにあったはずなのに」
雪だるまはそこには無く、コミコは辺りを見回し雪だるまを捜したがそれらしき物は何もなかった。
コミコは雪だるまを捜しながらコンビニに向ったが、見つからないままコンビニについてしまった。
コンビニの傘たてに傘を置いて、朝食べるパンを買ってレジでお金を店員に払おうとした時、店員がコミコに言った。
「傘を返しに来てくれたのですね」

























はい、雪だるま男、女性を狙ってます
分身の小さなチビだるまは女性の小股を狙います
あそこに冷たいものを感じたら危ないです
どうも癖のようです
コミコの行動が頭の中に単独で順番にでてくるので、ついつけてしまいます
連続した行動は苦手なのかな
下のゴキブンさんがおっしゃるとおり、僕は恐怖を感じますね!!
払おうとしたお金を落とすかもしれません;;
冬の怪談。。。それか、雪まみれのストーカー男として
かーなーり、怖いっす!!!
前半の、行のはじめにコミコの名前が連続するのが、面白いと思いました^^
今年も宜しくお願いしますm(_ _)m
拝読、ありがとうございます
シエルさんが優しいのでそう思えたのだと思います
コンビニの店員さんが雪だるま男だとすると
コミコは恐怖を感じるかもしれません
雪だるま男もHなので
コンビニの店員さんって素早く動くサイボーグ?
皆さんいつでもどこでも同じ対応をされます
よく来るお客さんには、値引きとかおまけを付けてくれるといいです
「傘を返しに来てくれたのですね」の後に 優しい音楽が聴こえてきそうな気持ちになりました。
優しい物語ですね。
雪だるま男、いるかもです
好きだけどそれを出してはいけない世界の男
まゆさんの編んだマフラーをして、困っているときに助けに来てくれるかもです
ありがとうございます
コンビニ、この不思議な空間
コンビニはとっても身近なお店です
店員さんも美人だとお客がうるさいことでしょう
店員さんのマニアル通りの接客はトラブルを防ぎますが人情味にかけます
店員さんとお客さんの恋、あってもいいかもしれません
でもマニアルにはご法度て書いてあるかも
わたしは、こういう謎が解けていそうで、謎のままの雰囲気が好きです。
なんとなくコミコの勘違いのようで、でも雪だるま男がほんとうにいないと不自然な感じが残っていて、ファンタジーしています。
「麻雀放浪記」のようでナイス!
店員が雪に埋もれてかさをもっていた
それをコミコが奪った?