血を吸う蝶 2
- カテゴリ:自作小説
- 2009/05/31 02:23:07
とし婆さんはお茶を一口すすると話を続けた。
「お客さん、私の話を信じていないね。じゃ見せてやろう」
とし婆さんの話す口調が何かに呪われたかのように変わった。 とし婆さんは「ふふふ」と薄気味悪い笑いを残して立つと隣の部屋にすっーと消えた。
利弘は背中に何か冷たいものを感じたが幻の蝶が見られる期待のほうが大きく、とし婆さんが戻って来るのをおとなしくいろりの炭を見ながら待っていた。
しばらくしてとし婆さんが戻ってきた。
両手で竹で編んだ虫かごを大事そうに持って利弘の横に座り、かごを利弘の顔の前にもってきて見せた。
「これが伝説の蝶じゃ。よく見るがいい」
利弘は何かに引かれるようにかごの中をのぞきこんだ。
「綺麗だ」
利弘はそれ以上言葉がでてこなかった。
「そうだろうが。綺麗だろう」
利弘が取り付かれたように見入る顔を見ながら笑いを浮かべ、とし婆さんはそう言った。
蝶は羽の表はコバルトブルーだ。
胴体は純白。
羽も胴体もキラキラ光る透明なガラスの細かい破片の粉のようなもので被われていた。
蝶がゆっくりとはばたき羽を合わせた。羽の裏が見えた。色は薄紫。蝶の目の色と同じ色だ。羽が動くたびに光の加減が変わりキラキラ光った。
「かごから出して良く見るか。だが伝説の言葉の通りになるかもしれんぞ」
「かまいません」
利弘は蝶の魅力に引かれて頭の中には何もなかった。ただこの美しい蝶をもっと近くで見たい。それだけだった。
とし婆さんが薄笑いを浮かべながら虫かごの入り口のフタを上に持ち上げた。しばらくして蝶は開いた入り口へ近づき、そこから出るとふわりふわりとゆっくりと飛び利弘が差し出した手のひらにとまった。
幻の蝶が手のひらにいる。今まで見たことのないたとえようのない美しさとそれをひとりじめしている自分。利弘は今まで経験したことのない気持ちにおそわれただ蝶の魅力に引き込まれて蝶を見ていた。
とし婆さんが蝶に向かって
「そろそろ始めるか」
と、言った言葉も利弘には聞こえなかった。
蝶は巻いていたストローのような口を伸ばしゆっくりと手のひらに突き刺した。普通の蝶にはできないことだがこの幻の蝶は吸血蝶で新種だった。
利弘は痛みを感じなかった。蝶は利弘の血液を吸い始めた。
血液を吸い込むたびに、蝶の色が変わった。透明の輝きをしていた蝶の粉が赤色に光る。純白の胴体はみるみる赤色に変化した。
利弘はしばらくして快感を感じた。その快感は尿道を精子が通る男の快感だった。
「おもらししたね」
と、とし婆さんが言った。
利弘は動くことができなかった。快感が波のようにつぎからつぎえと押し寄せてきた。
利弘は快感に耐える事ができず気を失い倒れてしまった。
「つぎの蝶おいで」
とし婆さんがそう言うと新しい蝶が飛んできて利弘の血液をまた吸い始めた。
とし婆さんは血を吸って動けなくなった蝶を手につかむとむしゃむしゃと食べ始めた。
「私はこうしてもう五百年も生きてるのさ」
利弘は体の血をほとんど吸われ死んでしまった。

























どうしても書きたいことがあるから頑張っております。
蝶怖す…俺、男性だけど、明日からは蝶の前では女のふりしよう←馬鹿ww
毎回小説楽しみにしてますよん^^
がっばっちゃってくださいなぁ~~^^
俺の場合小説書くとき、「主人公は楽しい人生を送った 完」で終わるww
小説書くの頑張りましょう。
そして、食べるんだ……^^;
その絵を想像したら、気持ち悪くなってきました。
いい感じで怖いです ^^
なぎさおねえさんの世界は微笑みからですね。
それにね・・上手く書こうとかしなくていいから
丁寧に、ゴキブンちゃんワールドを作っていって欲しい
文章は書いていくうちに 必ず洗練されていくから
いつまでも楽しみにしてるからね
こちらこそ・・これからもよろしくね^^v
コメント読むと照れてしまいます。
先生にほめられた生徒みたいで。
これからもよろしく。
とし婆さんが絶世の美女に若返るんじゃないかと思ってたんだけれど
そうか・・それで命を繋いできたんだね!
でも・・血を抜かれて快感に溺れながら息を引き取るっていうのは
男の死に方としては最高だねぇ~^^
ショートショートのきわどい世界が魅力的な作品になってますね^^
ゴキブンちゃん、また・・楽しみにしてます!
ゆっくりでいいから・・・ネッ^^v
のびのびさん
Blackさん
みなさんありがとう。
次も恐怖で。
面白かったです、小説。
詩も読みましたが、とても良かったです。
少し怖いくらいなのが大好きなので、読みやすかった。
また読みに来ます。
私も詩とか書いてるので、ぜひ見にきてほしいです。
では。
表現力がかなりプロに近い~(尊敬のまなざしっす!)
もう通いますっす(^^)
(*゚ω゚)一気に読んじゃいました・・・
1読んでる時点で そんなら男が寄り付かなきゃいいのに と思ってたんですけど・・・
サキュバス?ちっくなんですかねえ 魅入ったときには逃げられなくなっちゃうんですね・・・
ゴキブンさんの表現力って すごいですね・・・
読みやすく 話に入り込みやすいです・・・!!