核爆弾チビ龍 8
- カテゴリ:自作小説
- 2012/01/11 12:44:06
東京核爆発対策本部は東京立川の立川広域防災基地内に設置されていた。
僕の映像は東京核爆発対策本部を通じて、警視庁多摩庁舎と陸上自衛隊立川駐屯地に送られ、警視庁警備部と自衛隊指揮通信システム隊によって厳重に監視されていた。
対策本部の本部長には内閣総理大臣があたるのだが、爆発後連絡が取れなくなっていた。
そのため安全規制担当省として、防衛省が選ばれ防衛大臣が指揮監督を行い、副本部長として文部省の関係者があたっていた。
テントの外の男が僕に言った。
「チビ龍さん。仲間が来ました。これから監視カメラに細工をするので、そのまま動かないで何もないような振りをしていて下さい」
テントの外の様子が騒がしくなった。
僕は言われた通り、何食わぬ顔でカメラの前に座っていた。
テントの外で男達が小声で何かを話し合っているが、その内容は僕には聞き取れなかった。
どれ程の時間が過ぎたろう、男が急にテントの中に入って来た。
「準備OKです。あぁ、初めまして私は世界革命同盟のゴミライです。よろしくお願いします」
「初めまして。チビ竜です」
「詳しい自己紹介はとりあえず後にして、気付かれない内にここを早く脱出しましょう」
「分かりました。でも動いてもいいのですか?」
「大丈夫です。本部には偽の映像が送られていますから」
僕は半信半疑で立って見た。
監視カメラはどれも動かなかった。
「さぁ、早く行きましょう」
彼が手招きをしながら、僕を急かした。
僕はカメラにぶつからないようにして急いで外に出た。
外は夜になっていて暗闇が広がっていた。
テントの明かりに照らされて、彼の仲間が三人いるのが確認できた。
彼が仲間に手を上げ出発の合図を送ると、彼の仲間は素早く闇に向って歩き出した。
「私の後に付いて来てください」
「分かりました」
僕は彼について歩きだした。
「足元に気をつけて」
彼等は暗闇の中をライトもつけず、転びもせずに急ぎ足で歩いていた。
彼等はしばらく歩くと地下道への階段を降り始めた。
地下道の中は真っ暗だった。
先頭の仲間が始めてライトをつけると、皆一斉にライトをつけた。
そこは地下鉄の駅に繋がる通路だった。
彼等は駅に着くと、迷わずホームの先に行き、そこから飛び降りた。
地下鉄の線路が彼等の照らすライトに反射してどこまでも続き、明かりの届かない先は闇に飲み込まれそれは消えていた。
彼等は無言で線路に沿って歩き続け、その足音だけが響いていた。
僕は彼等に遅れないよう、必死で彼等の後を追った。
途中、扉がすべて開いたままの列車の車両が何台も連なって乗り捨てられていたが、車両の中には誰もいなかった。
幾つの駅を通り越しただろう。
彼等が急に立ち止まった。
そこには鉄の扉が一つあった。
その扉を開けると階段が地上に向って続いていた。
彼等はそれを登り始めた。

























はい。反政府運動ですから圧倒的な国家権力の前では鼠のような行動になります