ものすごく昔、俺がまだ幼稚園にいた頃、俺は大人になりたかった。

大人達はとても背が高くて俺たちの見えないものが見えるんだろうって思ってた。

だって、お父さんに肩車してもらうととても空が近くて、遠くまで見渡せただろう？

肩車して見せてもらった景色はあの時の俺には高すぎて少し怖かったけれど。

すぐそばで微笑むお母さんの顔を見下ろすこともできたし、空だって掴めるような気がしたんだ。



ちょっと昔、俺がまだ小学生の頃、俺はまだ大人になりたかった。

大人はおれらよりずっと偉そうで、俺の意見なんて聞いてやくれなかった。

俺たち子供が答えにくい質問を大人にすると曖昧に笑って誤魔化すか眉を顰めた。

大人になったら許されることがすごく羨ましくてタバコやお酒なんかは好きじゃなかったけど憧れた。

大人だけの特別な秘密をはやく知りたくて精一杯背伸びしたのを今でも覚えてる。



つい最近、俺がまだ中学生の頃、俺は大人になりたくなかった。

大人は本当はとっても汚くて頭の中ではお金のことしか考えていないと思っていた。

それにテレビドラマで見る恋愛とやらも本当はあんなに綺麗じゃない。

数年たてば今の父さんや母さんのようにすぐ喧嘩を始めるだろうし案外最初から喧嘩ばかりしてるのかも知れない。

世の中の大人は自己中心的であんなに汚い奴らに俺らは絶対にならないと誓ったりもした。



今、俺がこれを書いている頃、俺は大人になりたくはなかった。

でも、だんだん物事の分別がついてきて大人の気持ちが分かるようになってきた。

昔は自分の思考が大人と同じようなものになってきたのを嫌悪したりした。

だけど、そんなことももうしなくなった。嫌じゃなくなった。当たり前だとおもう。

今は大人の考えがちょっとだけ分かる。そのうち全部分かるようになるのかな。



未来、俺が大人になった頃、俺は大人になりたいのかな。

恋愛とかしちゃって、失恋とかしちゃって、それでもいいと思える人生だろうか。

大人になってよかったと思えるだろうか。それとも子供に戻りたいと思うだろうか。

今日書いているこのお話は未来に残っているだろうか。

残っていたらコメント欄に答えを書いてみることにするよ。忘れてるかも知れないけれど。



大人になってよかったですか？


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なんとなく書いて見ました。
私の話ではありませんけれどね。
昔はこんなこと考えないで必死こいて馬鹿やってたなあと思い出します。
コメント欄にかけるようになる頃にはニコタにいないかもしれませんね＾＾