Nicotto Town


neroのたわむれ雑記


遠かったキューピット・バレイ

ふと思い出した。
昔々neroがまだ娘だった頃、冬のレジャーと言えばスキーで、仲間と車であちこち出かけてはスーパーボーゲンで滑っていた。
そんなある日、仲良し三人組でキューピットバレイに泊まりで出かけることになった。
一日目に沢山滑った後は近くの温泉旅館に泊まり、ゆっくりして帰ろう、という手はずだった。

ところで、neroは何故か何処かへ出掛けるとなると、必ず前日にお部屋掃除をしてしまう習慣を持っている。
それはキチンと隅々までやってしまい、気が付くと午前2時、なんてこともザラで、勿論この旅も同じだった。

そんな訳で朝早くに家を出て、neroは寝不足と雪道の不安から後部座席でお休み、運転はA子ちゃんで、助手席はB子ちゃんだった。
B子ちゃんはかなりの方向音痴なのだが、A子ちゃんは運転も上手いし、彼女に任せておけば大丈夫だし、高速を降りる頃にneroが地図で指示すればいいな、と思っていた。

道順も簡単。
neroと友人達は新潟県の北側に住んでいるので、高速で北陸自動車道を南下し、最寄のICで降りるだけ。
あとは下道を走ればOK。
ちなみに、キューピットバレイに行きたい、と言ったのはA子ちゃんなので、細かい所は解らなくても、おおよその場所は理解しているはず。

安心して眠っていたneroは、しばらくして目が覚めた。
流石に道路は圧雪な為ドライバーも運転は慎重だ。
neroが窓の外を見ると、やはりスキー客が多く、大概の車には板が積んである。
IC付近なのか、高速を降りる為の渋滞も出来ていた。
「結構混んでるね」「何処のIC?」などと会話をしていたら、看板が見えてきた。

『塩沢石打IC』

…塩沢石打って関越じゃね?
でもまさかB子ちゃんならともかく、A子ちゃんが間違うはずはないだろうし…
neroの思い違い…だよね?

急激に不安を持ちながらも、A子ちゃんを信じてneroは黙っていた。
やがて、次に見えてきた『次は湯沢IC』という看板で、neroはとうとう口を開いた。

「ねえ、何で関越自動車道走ってるの?」
そんなneroの言葉に、A子ちゃんは答えた。
「えっ、上越って関越自動車道じゃなかったっけ?」

そうきたか……基本が間違っとる。

これが日帰りなら問題なかった。
関越には沢山スキー場がある。
しかし、上越には行かねばならない。
宿は既に予約済だ。

neroらは高速を降りて山道をうねうねと走り続け、ひたすら宿に向かった。
途中は豪雪地帯と呼ばれている地域。
雪はハンパなかった。

結局宿に着いたのはPM3時頃。
この日は宿で旅の疲れを癒し、翌日キューピットバレイでのスキーを楽しんだnero一行でした。

今思ったのだが、途中で気が付いたからよかったものの、気が付かなかったらどこまで行っていたのだろう?
群馬県まで行ってたよね、きっと(笑)





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