わたしにはあなたのような友人も必要だったの
- カテゴリ:友人
- 2009/06/02 22:04:54
大学生の頃、奈良女子大の一つ年下の女の子と
ときどき京都でデートしていた。
(デートと思っていたのは自分だけだったのかも知れないが)
二人でいろんなところに出かけて、おいしいものを食べた。
大文字山に登って、それから京大病院の南の春陽堂で
おいしい冷やし中華を食べたりした。
男女のそういう行動をデートと呼ばずしてなんと呼ぼうか。
聡明で、しかも美女だった彼女に対して
私は自分の気持ちを伝える手紙を書いた。
しかし彼女からの返信には
>「私には。あなたのように恋愛感情抜きでおつきあいできる
> お友達も必要だったのです」
とあった。
私はその返信に
>「それがどんなに相手を傷つけることか、あなたはわからなかったのですか」
と書いた。当然、彼女からの返信は二度と来なかった。
後に彼女は大阪府立高校の英語の先生となった。
その後はどうなったのかわからない。
とある芸能人と同姓同名だった彼女のことを、その芸能人を
テレビで見るたびにしばらくは思い出したが
いつのまにかその芸能人はテレビに出なくなっていた。
自分は彼女のことが好きだったが、彼女にとっては自分は圏外だった。
これは厳然たる事実だったのだ。しかし、同様のことを自分も実はしていた。
自分に好意を持ってくれていた何人もの女の子を、自分は最初から相手に
していなかった。友人としてしか見ていなかった。これもまた事実だ。
そんな自分がどうして彼女を責められるのか。
今の自分ならこう考えただろう。
いつか、自分の男としての魅力に気付かせてやる・・・と。