フィギュアスケートの四大陸選選手権が来月7日から開催されるが、その間のフィギュア情報に飢えていたneroがネットを彷徨ったところ、あるブログの記事に少々腹が立ったので、こちらに毒を吐き出そうかなと。

それはOPの時の記事だったのだが、フィギュアが好きと言いいながらも、自分の好きなスケーター以外の事はあまり興味がないらしく、さらっとしか触れてない。
それはそれでいいと思う。
だが、書くのならきちんと調べてから書いてほしいと思うのは、要求が過ぎるのだろうか。

その記事ではキム・ヨナ選手を演技派とし、そんなに労力を注いでいるとは聞いていないから演じるのが好きなのでは、とあったが、neroはここでちょっと笑ってしまった。
キムヨナ選手が演技力を高めるためにミッシェル・クワンと太田由希奈さんのビデオを何度も何度も見て研究したのは有名な話。
だから彼女の演技力（決して表現力とは言わない）はキム選手の戦略の一つなのだ。

もっとひどいのは浅田選手に対するコメントだ。
彼女の表現力は、ロシアのドラマで顔の表情の研究をし、タラソワコーチに身のこなしを何度もダメだしされながら完成度を高めて身につくもの、だそうだ。

この表現力に関しては、全くの異を唱えたい。
浅田選手には3才から12才まで習っていたバレエで培った基礎がある。
だから彼女の姿勢や肩甲骨を開き、肩から指先までの腕の使い方が美しい。
彼女は身体で音を表現する。
それは彼女の持つ軽さや柔らかさや身のこなし方だ。

上記のブロガーが言うタラソワのダメだしとは、浅田選手の持っている雰囲気やイメージとは異なった『鐘』の持つ重厚さや怒り、悲壮感などを内面から表現するためのタラソワの指導だった。
OPでのSPは舞踏会で踊る喜びを表した『陽』の『仮面舞踏会』で、前シーズンの毒を盛られ苦しみもがく『陰』の『仮面舞踏会』。
最初のポーズは一緒だが、顔の角度をかえることによってその違いを表し、曲が始まると身体全体を使って演じ分けた浅田選手の表現力と、それらを引き出したタラソワに惜しみない賛辞を送りたい。

今は誰もがみてわかりやすい表現、つまり演技力に重きが置かれるようになってしまった。
表現よりも演技。
バレエよりもＴＶドラマと言えば解り易いか。
だからこその戦略に長けたキム陣営のSPであり、FSなのであろう。
ジャッジも音楽に関しては素人なのに、『曲の解釈や表現』に点をつけるのもおかしな話だが。

OPのSPではキム選手の『007』が会場を引き込んだのかもしれないが、FSで会場を支配したのは浅田選手の『鐘』だったと思う、ミスをするまでは。
あの瞬間、会場にいた人達やTVの前にいた人々を支配していた緊張感が途切れてしまった。
まるで夢から覚めてしまったかのように。

浅田選手に表現力がないと言われるようになった原因は何か？
それは浅田選手自信がTVインタビューで答えたことにある。
課題は『表現力』と言ってしまったが為に、それをあちこちのマスコミが取り上げ、『３A』同様に『課題は表現力』が一人歩きしてしまった。
ちなみに海外の解説者やコメンテーターで、浅田選手の表現力に賞賛はあってもダメだししている人はいない。
いや、あったな、韓国が（笑）

長々と書いてしまったが、この件に関してはUPしようか結構悩んだ。
スルーしとけばいいかな、とも思ったけれど、浅田選手の表現力のコメに対してあまりにもムカついたので書いてしまったけれど。
neroは基本的に興味のないことや好きではない選手（←今のとこ一人だけですか）に関しては全く触れない（前回ちょっと書いちゃったけど/汗）ことにしていたし、書いていたのも個人ブログだったし。
まだまだ人間出来ていないなあ、自分（溜息）