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ゴキブリハンター 3


ハイレグ島の夜は静かだった。
ゴォミは桟橋に置いたホウ酸団子の様子を見るために船を降りた。
ホウ酸団子は昼間に置いた時と何も変っていなかった。
「しかし熱帯の島にしては静かだな。動物の鳴き声が何も聞こえない」
ジャングルで狩をしたことのあるゴォミには、この島の静けさが異様に思えた。
しばらくして虫の鳴き声が聞こえ始めたので、ゴォミは少し安心した。
ホウ酸団子に、夕食に食べ残したラーメンの汁を掛け、ゴォミは船に戻った。
船は波で揺れていたがそれ程の揺れではなく、波が岸壁に当たる音が聞こえていた。
船室の長いソファに座り両足を上げ、頭の後ろで掌を組みそれを枕にして寝転び巨大ゴキブリを想像してみた。
「しかし、この島の放射線量だと生物の体に異変が起こらないのが変だ。昆虫にも悪腫瘍が出来るっていうが本当だろうか」
ゴォミは巨大ゴキブリが放射線の中で、何故生き延びられるかを考えてある推測をした。
「巨大ゴキブリの体はすべて癌細胞になってしまってるのではないか。癌細胞は放射線に強いと聞いているから、もしも癌細胞ばかりになれば放射線の中でも生きられる」
普通の細胞の中に癌細胞ができると、各器官組織の癌細胞による破壊によって死に至る。もし癌細胞で各器官が造られていれば話が合い、しかもそれは新たなる生命体の誕生を意味する。
「癌細胞でできた巨大ゴキブリか。地球外生命体のようなゴキブリだな。もしそうだとしたら、ゴキブリの細胞が癌の医療に役立つかもしれない」
ゴォミは人間が癌細胞でできた新たな生物になっている姿を想像した。
それはまるで宇宙人のようで、体にいぼいぼのあるゾンビのような姿をしていた。
「ひょっとしたら巨大ゴキブリにもいぼいぼがあるかもしれないな」
ゴォミは拡大された巨大ゴキブリの写真を見てみたが、ゴキブリの表面にはいぼいぼは無く、自分の想像のおかしさに苦笑していた。


疲れのせいか、ゴォミはいつの間にか眠っていた。
どれくらい寝入ってからだろうか、ゴォミはPCの携帯目覚ましアラームのような音で目を覚ました。
ホウ酸団子には赤外線センサが向けられていて、その周辺で動くものがあればアラームが鳴るようになっていた。
ゴォミは飛び起きるとすぐに、PCの置いてあるテーブルに向かいPCのモニターの画面に見入ったが動くものは何も映っていなかった。
しばらくモニターで様子を見ていたが何も変化はなかった。
映像が記録されるようにし、ゴォミはライフルを持ち船のデッキに出てホウ酸団子にライトを当てた。
ホウ酸団子がライトの光に浮びあがった。
しかし、その周りには何もいなかった。
「クッ、獲物に逃げられたか。それともセンサーのただの感知ミスか」
ゴォミはそう呟くと、船から降りるのは今は危険だと感じ、ライトを点けたまま船室に戻った。
船室に入ったゴォミは、テーブルのすぐ持てる場所にライフルを立て掛けると、船室の灯りを消しモニターを再び眺めホウ酸団子をズームアップして大きくし、その様子を観察した。
しかし、団子にはかじられた様子もなくそのままの状態だった。
「はぁ。やっぱりセンサーの感知ミスか」
小さなため息交じりで、ゴォミはそう呟いた。
そして録画のボタンをOFFにして長いソファにライフルを持って戻ると、それを床に置き横に成り目をつむって眠りについた。

#日記広場:自作小説

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2012/02/08 22:02
かいじんさんありがとう

はい。
癌人間が登場する時代が必ずやって来ます。
強人な人間達です
脳がすべて癌細胞になったら平和が訪れるかも
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2012/02/08 21:59
まゆちゃんありがとう

チョコをエサに待つこと3分
まゆちゃんを狙って男がわんさかですね
まゆちゃんの魅力に皆アウトでぇ~す
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2012/02/06 21:41
体が癌細胞なら、あらゆる病原体に無敵っぽい(笑)
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2012/02/06 18:11
ああっ、なんか、本格的なハンター感が漂ってきましたね。
待つことが狩りの基本だとか聞いたことがあります。
緊迫感だけで、一回をのりきれるとはすごいです。



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